基本的な力の粒子

これまででてきた基本的な力の粒子をまとめると以下の表のようになる。

これら力の粒子とクォークとレプトンからなる 物質粒子 (全てスピン 1/2) を合わせたものが、現在分かっている自然を形作る基本粒子。世界がこれら物質粒子と力の粒子からなるとするとすると、様々な現象を大変うまく説明できる。しかし、いくつか根本的な疑問が残る。

重力子だけがスピン 2 (J=2)、他の全ての力の粒子はスピン 1 (J=1) である。重力とそれ以外の力は全く違うのだろうか? 他の3つの力は J=1 で共通している、これらは本当に違う力なのだろうか? それとも逆にまだまだ見つかっていない他の力が有るのだろうか?

また、現在では力の粒子は本来は質量がゼロのゲージ粒子(重力子も広い意味でゲージ粒子と見なせる)だと考えられている。しかし W、Z 粒子は陽子の 100 倍近い大きな質量を持っている。この矛盾をどう解決したらいいのだろうか? この質量の謎は現在の高エネルギー物理学が直面する最重要の課題だ。