3番目の力:弱い力

四つの力の3番目は、弱い力。原子核のベータ崩壊等の原因となる(粒子の種類を変えることのできる)力。日常世界では経験する事のない力だがミクロの世界では重要な役割を果たす。

弱い力を媒介する力の粒子は W Z だ。W、Z粒子は大きな質量を持っている。そのため、力の本質的な強さを表わす結合定数は電磁気力と同程度だが、力が届く距離が非常に短く、力の見かけの強さは弱い。従って、日常世界で感じることはない。

弱い力 = W、Z の交換

電磁気力と弱い力の統一

W 粒子、Z 粒子は、もともと光子と同様に質量を持たないゲージ粒子であるが、真空中のヒッグス場との相互作用により質量を持ったと考えられ(質量の起源のページ参照)、現在では電弱力としてまとめれている(グラショウ・ワインバーグ・サラム理論)。

U(1) および SU(2) 電弱力のチャージ弱電荷 (Y)弱アイソスピン (I)U(1)およびSU(2)電弱力はこれらに各々比例する。ここで U(1) とか SU(2) とかは数学でいうの名前で、基本粒子が持つゲージ対称性と呼ばれる規則性/性質を表している。より詳しい説明は高校生向けの講義:「宇宙のデザイン原理」(高校生向きと言ってもレベルは大学レベル、式とかは分からなくても気にしないこと)にある。