次世代はリニアコライダー
リニアコライダーは前段部のごく低エネルギーの部分を除いては曲線部を持たない。このため放射光によるエネルギー損失は原理的にない。そのために、これまでの円形加速器では到達できなかった高エネルギーを実現できる。
しかし直線であるため、電子や陽電子は加速部分を一度しか通らない。また同じビームを一度しか衝突に使えない。そのために、
- これまでの加速器の約10倍も強く加速すること、
- 非常に多数の電子および陽電子の塊(バンチ)を次々と発生させ、それを加速すること、
- ビームを衝突させるときに非常に小さく(3ナノメーター=原子約10個程度)圧縮することなど、
これまでの人類が経験したことのない高度な技術が要求される。これを実現するための技術開発が、高エネルギー物理学研究所をはじめ世界の多くの研究所で急ピッチで進んでいる。
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webmaster@www-jlc.kek.jp Feb 01, 1995