これまでは円形加速器が研究をリードしてきた


円形加速器では電子、陽電子は円形の軌道を何周も回る。そのため比較的弱い加速装置であっても粒子が軌道を何周もする間に、少しずつエネルギーを大きくすることができる。例えばトリスタン加速器はこの方式で約64ギガ電子ボルトのエネルギーまでの現象を調べ、グルー粒子が自分自身と結合する性質のあることを解明し、bクォークの量子数を決定するなど多くの成果を上げてきた。これに続く欧州のLEP加速器もこの方式である。しかしこの方式では、高エネルギーの電子が曲げられる時に放射光を発生してエネルギーを失うため、到達できるエネルギーの限界に近付いている。

高エネルギー物理学研究所のトリスタン加速器

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webmaster@www-jlc.kek.jp Feb 01, 1995