2014, 6/6のLXeTPC (TXePET) 打ち合わせのメモ原稿

日時:6月6日、 金曜日、午後1時30分より
場所:3号館5階会議室
出席者:田内(KEK)、濱西(横浜国大)

以下、メモ(敬称略)です。ここで、Q(質問)、A(答え)、C(コメント)です。

XEMIS2シミュレーション進捗状況、濱西

ファイル 1:研究計画と進捗状況:pdf
ファイル 2:D.ThersのスライドからXEMIS2/20kBq:pdf

XEMIS2(約100kgの液体キセノンTPC-PET)のsensitive volumeは、半径方向に 7< r < 19cm、軸(z)方向に2x12cmでドリフト用の電場はz方向に2kV/mである。電離電子のドリフト速度を3mm/usecとすると、電荷の到達時間の最大値は120mm/3mm = 40usecとなる。PMT配列は、1インチ角PMT使用で32(円周上) x 6(リング) =192本、2インチ角PMT使用で20 x 4 =80本となる。ただし、2インチ角PMTの場合、マルチアノードで 2x2の4分割で読み出すことを仮定している。

XEMIS2ではγ線の相互作用反応(液体キセノン中での光電効果やコンプトン散乱)後から40usecの間に電離電子が検出される。これに対して、反応時間はPMTによるシンチレーション光の検出により正確に(nsec)分かる。放射線源の強度がMBq以上となると電荷シグナルの検出では多数の反応事象が重なってしまう。このとき、正確な時間情報を持つPMTシグナルから位置情報(1cm程度)が得られれば、それの近辺の電荷シグナルを選び、TPCによる正確な位置情報(1mm以下)を得ることができる。本研究の主課題は、PMTシグナルによる位置情報の再構成を行うアルゴリズムの構築とPMT配列などの最適化を行うことである。

位置再構成のアルゴリズムとして、PMT配列から三次元位置の再構成を行うMEGグループのものを参考にする。

GATEシミュレーション実行のための計算機環境をKEK計算機センター上に作った。そのチェックとして、XEMIS2のPMT配列(2インチ角PMT 20 x 4)でのそれぞれのPMTの座標を液体キセノン中にγ線をz軸に対して225°傾けて入射しそのヒット座標の平均値をそれぞれのPMTごとに求め、それらの設定値と比較した。結果は誤差以内で一致していた。

SubatechのD.Thers, J.P.Cussonneauに研究計画等を送った。Jean PierreからはGATEの新バージョンでの使用法についての助言をもらった。

C 田内 : Subatechでは、3γimagingにより、20kBqというlow activityでXEMIS2を試験することを考えているようだ(GATE simulation結果を20kBqで示している)。その場合、平均の発生の時間間隔は 1/20k = 50usec となり、事象の重なりがほとんどなく(ないものだけを選び出して)、PMTの位置情報がなくてもよいとしているかもしれない。また、錦戸さんのD論のように、TOFの情報も加えてみるとよいと思う。

APDの試験等、田内

ファイル:pdf

液体キセノン中でのシンチレーション光の検出用のwindowless APDの試験のまとめを話した。詳しくは、電子ログのAPD-57を参照のこと(KEKネットワーク上)。

試験した4個のAPDを再検査のためにハマホトに送った。

その他

予定通り、予冷システムが昨日再納入された。KEKでその試験の準備を行っている。

以上。