まず、ROOT をインストールしなくてはならないが、 の展開だけなので 何のことはない。 著者の場合、 以下に展開している。
# tar -zxvf root_v2.25.02_..._tar.gz -C /optソースファイルからコンパイルしたい場合(ソースをいじりたい場合) については付録に簡単に説明した。 動作環境については、ROOT のホームページに 説明があるが、以下の説明では基本的に LINUX で bash 環境を使っていると仮定している (著者の環境は linuxppc 2k)。 そうでない環境の人は適当に読み変えること。
次に若干の環境変数の設定。
$ export ROOTSYS=/opt/root $ export PATH=$PATH:$ROOTSYS/bin $ export LD_LIBRARY_PATH=$LD_LIBRARY_PATH:$ROOTSYS/libいちいち手で打つのが面倒なら、 これらは、 か に書いておいても良い。 これで、取り敢えず準備完了だ。
まずは にあるデモを走らせてみよう。 適当なディレクトリーに例題をコピーする。
$ cd <somewhere>/ $ cp -R $ROOTSYS/tutorials . $ cd tutorials
ROOT の 対話セッションを開始するには、
$ rootと打てば良い。 ロゴが表示されセッションが始まる。
このロゴがうっとうしければ、 をつける。
$ root -l
root コマンド自体のコマンドラインオブションは で見られる。 こんな感じだ。
$ root -? Usage: root [-l] [-b] [-n] [-q] [dir] [file1.C ... fileN.C] Options: -b : run in batch mode without graphics -n : do not execute logon and logoff macros as specified in .rootrc -q : exit after processing command line macro files -l : do not show splash screen dir : if dir is a valid directory cd to it before executingや は、バッチモードで解析をする際にいずれ お世話になる便利なオプションである。 特にイベント毎にプロットの更新をすると大変時間がかかるので、 は助かるオプションである。
さて、ROOT の対話セッションが始まると、
******************************************* * * * W E L C O M E to R O O T * * * * Version 2.25/02 23 August 2000 * * * * You are welcome to visit our Web site * * http://root.cern.ch * * * ******************************************* CINT/ROOT C/C++ Interpreter version 5.14.47, August 12 2000 Type ? for help. Commands must be C++ statements. Enclose multiple statements between { }. root [0]と出てくる。 というのが、root のインタープリター (RCINT) の プロンプトである。 は打ち込んだコマンドラインの番号で、 以前のコマンドのヒストリーは、普通のシェル環境のように、 矢印の上下ボタンで行ったり来たりできる。 または でも良い。 実際、ROOT のコマンドラインは emacs のような 編集ができ、また をたたけば、 コマンドライン補間もしてくれる。 クラスとか関数、変数の名前なども補間してくれるので とても便利である。
さて、早速デモを走らせてみよう。
root [0] .x benchmarks.C root [1] .qはプログラム のロードと実行、 が ROOT の対話セッションの終了である。 既に述べたように、コマンドライン補間が効くので、 あたりまで打って をたたけば まででてくるはずである。 そこでリターンキーを押せば、ROOT のベンチマークが実行される。 これは ROOT でできることの例題の集合であり、 見ていて結構楽しいし、対話セッションでできることの おおよその感じがつかめる。 とやれば、ほぼ同じ例題のセットが対話的に実行できる。 ちなみに、図2.2は、hsum というボタンを 押したところ。
基本的に、"" で始まるのが対話セッション独自のコマンドで、 それ以外は RCINT という内蔵の C++ インタープリターに C++ プログラムとして渡される。
次章より、仕事に使おうとしたときやりたくなることについて どうしたらできるか考えてみよう。