2002年度第2回 JLCCALミーティングメモ
6月5日(水)午後1:30- @筑波大
[I] OPALケーブル輸送について(藤井が神前氏の代理で報告)
・神前氏と佐伯氏により梱包作業は終了し、発送を待つばかりとなっている。
感想:重かった。
・佐伯氏の絶大なる協力に機会を見つけてお礼をして欲しい、との神前さんの伝言があった。
・破損の有無について:かなり破損していた。厳重にエアーキャップで包装した。
・日本側での受け取り作業のためにはAWB#が必要だが、まだ川本氏からは連絡がない。
川越氏があとで確認のメールを送る。(6/6付で問い合わせた)
[II]ビームテストについて(別紙実験申請書参照)
1) 目的・測定すべき特性・所要時間
・新潟モジュールの各層独立読み出しも行ないたい。===> 所用時間の概算をメールして貰う。
・所要時間はモジュールデザインによる。共有できる測定もあるはず。
項目3のデザインを聞いた上で、意見を今週中に藤井までメールして貰う。
2) 人員・役割・参加度%(別紙TP)
・新潟大に中島氏を追加。あとはこれで良い。役割、参加度も詰めなくて良い。
3) 各測定器のデザイン案・準備作業項目・作業スケジュール・ベンチ測定
a) 新潟デザイン・テスト報告(小野氏);TP参照
・5層からなるスーパーレイヤーを2層つくる。
・WLSファイバーを、スタッガ型と整列型の2タイプに組み替えてテストする。
・組み替えのためタイルとPMTは光ファイバーコネクタでつなぐ。
・0.7mmのWLSと0.8mmのクリアを、0.8mm用のコネクタでつなぐ。
・WLSとクリアのスプライスはせずに、WLSをコネクタまで持ってくる。
・各層読み出しの時には鉛板を8mm厚にする。読み出しには専用のファイバー組み替えアセンブリを使う。
・WLS-シンチ-PMT組み合わせの測定を3種行なった。Allister氏の計算との一致は良い。
・WLSファイバーの減衰長を測定した。そんなに短くないので、クリアと接合する必要はないと判断した。
・必要経費は190万円+α(ファイバー組み替えアセンブリ加工費が16個で20万円と仮定して)
コメント
・今年10層で各層読み出しをするのをやめて来年20層でするほうがメリットはないか?
==> 今回の測定に必要な時間がどの位かがまず必要情報。
・アセンブリ加工費はもっと高いのではないか?
・何フォトエレクトロンあるかの絶対値はまだ出ないか?(非公式には6個と聞いているが)
==> まだシングルフォトンピークが見えていない。トリガカウンターを改良するなど引き続き行なう。
b) 筑波デザイン・テスト(山田氏);TP参照
・4層からなるスーパーレイヤーを7層つくる。
・1cm幅、2mm厚、20cm長を20本並べ、X-Yで1セットとする。
・WLSはR/Lに1mmスタッガさせる。
・ストリップ側面は白ペイントを塗る。これで約80micron/面厚くなる。
・ファイバー端面は研磨・アルミスパッタリング。スズノがどこかに依頼する。
・WLSはシンチに点付けしない。またWLS長は1本1本異なる。
・必要予算は270万円+α
コメント
・MAPMT上でのファイバーの配列はランダム化などクロストーク対策をするのか?
==> たぶんしない。SHmaxに比べEMCではクロストークに対するマージンがゆるい。
・7スーパーレイヤーというのがファイバーレイアウトしにくい。6でも十分シャワーは入る。
==> 予算に余裕があれば、8スーパーレイヤーにしたほうがよいのでは。
◎MAPMTテストスタンド構築中(永野氏、山内氏)
・1mmWLSファイバー(Y-11)でスキャンする。将来的には0.1mmクオーツにする。
・1micron精度で位置決めできる。0.5mmステップでスキャンする。
・測定時間は推定5時間/PMT。
・ハードは大体できてる。自動測定プログラム書いてるところ。
c) 神戸SHmax(川越氏)
・FNALでテストしたSHmaxを改造するのはやめ、今回用に新規製作する。
・基本的には筑波デザインとの最大共有化を図り、コストを抑える。
・前回光量が足りなかったので、1cm厚で作り直すことを考えている。
d) 信州SHmax(伊藤氏);TP参照
・前回報告した不審な応答はリセットし、全く新規に測定し直した。
・90Srを用い、PMT両読みセルフトリガで光量を測定した。L+R=42フォトエレクトロンであった。
これは期待集光率から考えると少なすぎる。シンチが悪い(TRISTANのお下がり)可能性もあり、
新品を買って測定・比較する。
・片側100個のフォトンはAPD読み出しにはぎりぎりである。冷却すればよめるはず。
・現在 AdvancedPhotonix をテスト中(ペルチェ冷却素子も持っている)。
近々HPK8664を入手し、テストする。(CMS用高ゲインタイプ)公称50だが300はいけそう。
・APDが1個4万円する。必要経費はこれを何個買うかで大きく変わる。ベンチテストの結果待ち。
e) 太陽電池測定器(宮田氏)
・2種購入した。これからテストする。ベンチはある。まずはβ線。
・アモルファスタイプは層が薄く、一見使えそうもない。
・多結晶タイプは厚く、信号がみえるかも。
f) DAQ開発(筑波)(松本氏);TP参照
・必要なハードは揃っている。
・CAMAC単独動作試験中。FastBus, VMEはまだ。ドライバーもまだ入手していない。
・フレームはLinux。データはバイナリで全データを記録する(0サプレスしない)。
・6月中にはFastBus, VMEも動作試験をする。
7,8月中に統合して動かす。
9,10月には全体のテストを行なう。
コメント
・TDC LRS3377のマルチヒットオペレーションが出来るようにしておいて欲しい。
==> その根拠たる疑似ジェット測定の必要性について議論があった。それほどの優先度はないかも。
g) トリガロジック・トリガエレキ(川越)
・申請書に記載するため借用希望を確定させる必要があったが、実際にはPMT出力は直接ADCに入る
ため、トリガロジック以外でモジュールが必要となることはない。従って現状程度の記載でよい。
h) ビームライン測定器等
● T1, T2, T3(神戸);3台作製中。3cm x 3cm x 1cm厚 NE102、PMT両読み。予備をもう1台作る。
● DC1,2(筑波);宇宙線テストベンチで使用中。ビームテスト時に使用できる。
● C1, C2, V1, mu1, pi1(KEK)
・C1,C2;本体はビームライン常備。ガスを新規購入。継ぎ手等はPS倉庫から。
・V1;新規製作。複数粒子入射識別用。20cm x 20cm x 1cm厚、3cm x 3cmの穴あき。両読み。
・mu1;新規製作。ミューオントリガ用。4cm x 4cm x 1cm厚 or larger、両読み。
・pi1;新規製作。ハドロン識別用。20cm x 20cm x 1cm厚、mu1サイズの穴あき。両読み。
● PreSH'93(KEK)図参照;必要なら使用する。光量は十分ある。
● x-y ステージ(KEK)
規格販売品は耐重量が不足(20kgがせいぜい)。100kgは必要。
完全新規製作は150万円はかかるだろう。(200万円の声有り)
1993ステージ写真参照
・長くテントハウスに保管してあるため、かなりの手入れが必要かも。
・耐荷重6トン(本体重量も約5トンある)。本テストにはごつすぎるか。
・x-y-theta コントロール(電動駆動の手動制御)
・PC制御のためにはモーター交換も必要(制御モジュールも新規購入)
但しステージ自体が重いため狙った位置にはたぶん止まらない。
このため現在位置のリードバック装置をつける必要がある。
推定費用;モーター30万円(ステージ自体が重いので駆動力が必要)
制御系50万円、リードバックセンサー20万円
コメント
・PC制御のために100万円も使うのは勿体ない。1993モジュールの制御コードを長く伸ばして、
エリア外から手動制御できるようにすればそれで十分。
i) HV電源、LV電源(KEK)
HV電源=HV-Lemo 32ch(林栄製); FNALに持っていったやつ。1台では不足。2台使う。
j) ケーブル・コネクタ
・シグナルケーブル;OPALケーブル改造作業=Lemo-plug取付け
長さは最低40mを確保しつつ、なるべく全部同じ長さにする。(余分は切り落とす)
予算に余裕があれば、Lemo付は林栄に発注する。
・高圧ケーブル;主としてHV-Lemo、若干のSHV
CAL-PMT側はHV-Lemo-Receptacleとする。信号パネルと共有。KEKで発注。
Trigger系とDCはSHVとする。T1,2,3はHV-Lemo
k) その他;無し
4) テストモジュール・周辺機器の相互デザインすり合わせ
a) 厚み方向
・筑波モジュールは、その前面より出っ張らないこと。
・新潟モジュールは、その後面より出っ張らないこと。
・上記に挟まれて測定するモジュールは、前後とも出っ張らないこと。
b) ビーム軸のステージからの高さ
・14cmに決定
5) ビームテスト日程・全体作業日程
11月ビームテストから逆算して以下のようになる。
・設計完了 ;6月末
・部品発注 ;7月上旬
・部品納品 ;8月末==決定。この条件で仕事を進める。
・組立作業 ;9月・・・納品以降のスケジュールについては次回のミーティングで再度検討する。
・ベンチテスト;10月上旬
・KEKへの輸送;10月中旬
DAQ
・試運転 ;10月冒頭から......ベンチテストにカップル
6) 予算計画
前回ミーティング時には予算が未確定であったが、その後以下の様になった。
共同開発研究 150万円
JLC通常予算 500万円
川越科研費 350万円(うち100万円はLCWS2002旅費へ)
できれば以下のような枠で執行することにしたい。
・神戸;川越科研費+共同開発=400万円
・筑波;川越科研費+共同開発=400万円・・・1スーパーレイヤー追加は苦しいか?
・信州;通常予算=500万円・・・APDがうまく行くかどうかで全く必要額が変わる。
・新潟;通常予算=500万円・・・ファイバー組み替えアセンブリの値段次第。
・KEK;通常予算=500万円
7) PS-PACへの実験申請書の文章
今週中にコメントを藤井に送る。
●6月7日に提出しました。
実験申請書, 実験計画書参照。
8) その他
・ACFA-LCWS@東大(7/10-12)のトーク;松永氏が講演する。東大山下氏に申し込む。Allister氏は見送り。
・LCWS2002 @ Jeju (8/26-30)のトーク;松永氏が講演する。Allister氏については引き続き検討。
・秋の学会(立教大学);新潟大の神谷氏と筑波大の山田氏が発表する。
・次回のミーティング;8月7日(水)に東大理学部で行なう事に決定
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