24-Feb-2000
							25-Feb-2000 updated
							01-Mar-2000 updated
	ミーティングメモ
							藤井芳昭

日時;	2000年2月23日
場所;	KEK計算センター第2会議室
	  信州大学(via TV)
参加者;神前、藤井(KEK)
	  梶野(甲南大)
	  川越、杉本、竹内(神戸大)
	  金、松永、千代、大田、中川、魚住、石澤、中田(筑波大)
	  竹下(信州大 ; via TV)
							以上敬称略

Texas A&M の掃部氏ともTVで結ぶ予定でしたが、掃部さん急病のため欠席。


[I] ビームテスト解析状況

1)論点整理
  藤井が修論の結果をまとめた表を示して、報告の際には他の人との違いに
力点を置いて話すよう御願いした。また各人の報告に先立ち修論以降の改訂も
含め表の追加記入、訂正を行った。
 o 更新された表はこちら。
 o 各人の使った運動量の比較表はこちら。
 o 各人の使ったRUN No.の比較表はこちら。

2)解析報告
  報告の内容そのものについては、WEB上の論文ならびにトラペンのコピーを
参照して下さい。論文はこちら。魚住氏のトラペンはこちら。

  以下報告中にでた質問、疑問をリストする。

o 古川解析のelectron energy resolutionが悪いのは、electron-selectionの 
  カットの Tower13-Section1-Energy>90%-TotalEnergy が他の人よりゆるく、
  pionが混入しているためではないか。
o 古川解析のパイオンエネルギースペクトルがガウスより高エネルギー側にテール
  をひいている。他の解析ではきれいなガウスである。
o 200GeVpion等では後方へのシャワーリークがあるにもかかわらず、リニアリティ
  がへたってきていない。なぜか?
o 中川解析と魚住解析はほぼ同じカットでありながらe/piの結果がかなり違う。
  特に魚住e/piのシステマティックな単調減少は他の人に見られない傾向である。
  なぜか?
o SWDCのTDC値が、マルチヒット時に時刻順に入っていない。マニュアルをチェック
  する必要がある。
o 10GeVのデータが解析初期には他と大きく振る舞いがずれていたが、これは
  イベントセレクションをチューンアップすることにより改善された。分解能に
  ついては他とほぼ同じであるが、エネルギーの測定値についてはまだ若干の
  ずれが残っている。
o e/pi比が解析によりばらついている。リニアリティも良くない。ビーム運動量を
  再チェックする必要があるのではないか。また皆同じものを使っているのか?
  Done氏の結果との照合を誰もしていないのは問題。

o 中川解析横シャワープロファイルを用いて、横方向へのシャワーリーク量を
  計算して欲しい。また古川解析の実験データから計算した値と比較して欲しい。
  ===>早速してくれました。
o 杉本解析のe/pi識別については、PS/SMを使わない場合に比べて使うとどの
  位改善するか、というスコアで示して欲しい。
o SM位置分解能3mm(杉本解析)は悪すぎるのではないか?
o 縦シャワープロファイル(中田解析)はHCALとBCALの間に不連続がある。原因不明。
o 縦シャワーフラクチュエーション(大田解析)は、パイオンシャワーの直交化が
  うまく行っていない。卒業前にはカタがつかないので中田氏(?)に引き継ぐ。

  総じてエネルギー分解能は各解析間でまずまず一致している。これに対して
e/pi比はばらついており、リニアリティも悪く、エネルギー絶対値の決定に
問題が残っていると疑われる。使ったランナンバーやマクロの相互チェックなど、
修論に現れていない情報を集約して検討する作業が必要。


[II] シミュレーション
  神前氏がシミュレーション関係の仕事の現状、計画を説明した。物理プロセスの
シミュレーションとその結果を用いた測定器パラメータの最適化の重要性について
は確認されたが、具体的に人名を挙げて仕事分担するには至らなかった。メールの
やりとりで詰めていく。
  スケジュールとしては8月の台湾でのACFA-WS、10月のFNALでのLC-WSに結果を
出せるようにする。

o ハードウェアR&Dとリンクして、シンチストリップEMについては筑波大で
  ジオメトリの打ち込み、シミュレーションを行う。
o 3Tesla版JIMについては当面KEK主体でコーディングをすすめる。
o GEANT4への本格移行はGEANT3版の整備後ではないか。小さなセットアップで
  GEANT4のテストをしてみることは有意義である。新M1がこれを始められれば
  最適ではないか。3月にGEANT4の勉強会があるのでこれに参加するのも良い
  手である。


[III] ハードウェアR&D

1)共同開発研究(PreSH/SHmax)
  信州で新M1を1人割り当てる。信州にテストベンチを構築する。来年度ビームを
当てるところまでは行かないであろう。共同開発研究無しでも出来るよう、相当
金額をKEK-JLC通常予算でも要求する。
  シリコンパッドについては、まずノイズを落とすことが必要。もし3Teslaになれば
必要面積は半分になるので、以前検討した時のように価格的に立ち行かない、という
ことはなくなる可能性がある。

2)小さなEM用タイルファイバーの基本特性
  筑波大としては、小さな正方形ではなく積層シンチストリップでEMを作る可能性
についてスタディしたい。薄いストリップはCDFでもスタディしていない。

3)光検出器
  神戸大で手持ちのHAPD,EBCCD,CCD,61chHPDについてスタディをすすめる。新たな
デバイスを購入することはしない。61chHPDについてはLHCb用に開発されたアンプを
考えている。担当者が3月に神戸に来る(梶野氏情報)ので、コンタクトする。
  以前のAPDテストの結果(甲南大山田氏修論)を是非WEBに載せて欲しい。

4)タイル量産化/コストダウン、ファイバーコストダウン
  先送りする。

5)高強度鉛等
  日中学振の枠で中国とタングステンについて検討する方向で構想中。


[IV] 論文化作業

1)Fine-sampling EM
  3月に川越氏がCERNに行くので、金谷氏が一定のまとめを出来ないか相談する。
  これが出来ない場合は藤井が1から再構築する。早急に終わらせないと
  解析不能になりかねない。

2)Hadron Shower Fluctuation
  パイオンの直交化に問題があり、もう少し検討を加える必要がある。
  筑波大の中田氏が引き継ぐ。

3)T411-part2/T912
  魚住氏がまとめる。ポイントはエネルギー分解能、線形性、タワー境界。

4)T912 PreSH/SHmax
  神戸でまとめる。

これに関連してデータの一元的管理のためのPCサーバーを立ち上げたい(神前氏)。
700MHzx2CPU+160Gbytes 程度を50万円弱位で構築する。ある程度は今年度予算で、
最終整備は来年度予算で行う。


[V] 学会
o T912の発表は竹下氏、魚住氏、杉本氏の3人。3月30日午後のはず。
  杉本氏はPS/SMの発表なので最後。竹下氏、魚住氏については当事者で相談して
  内容分担、順番を決める。
o 3/31日午後にJLCシンポがある。


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