以下、メモ(敬称略)です。ここで、Q(質問)、A(答え)、C(コメント)です。
"PhotoCathode"を2(v)x4(u)に分割し、放射線源として3γ源の44Scから対向する2γ(511KeV x 2, φ=0, θ=70°)に変更し、シミュレーションを行った。検出されたデータは、crystalID, submoduleIDそしてmoduleIDの三つのIDを持つ。これらのIDから位置を求め、u,v座標でヒストグラムを作成した。このとき、u, vは16 x 40 分割となる。一例を示すが、三つのクラスターに分けられる。その1つは光電効果によるもので、他の二つはコンプトン散乱によるものと思われる。このコンプトン散乱の二つを時間で区別するのは難しいかも知れない。
液体キセノン中では、バイアス電圧は+290Vから+330Vで、preamp(feedback:1pF)とpostampのそれぞれの出力をオシロスコープで観測した。+290Vは出力がほぼ最小であり、+330Vを越えると出力が飽和してしまった。+310V以上のバイアス電圧の10V程度の違いに対してゲインが10以上変動している。
キセノンガス中では、バイアス電圧は+350Vから+480Vで、ゲインの増加は緩やかであったが(~0.7/10V for >+400V)、APDの破壊をおそれて、これ以上のバイアス電圧は印加しなかった。
以上の測定はオシロスコープによるものであまり精度がよくない。したがって、K102を用いてγ線スペクトラムを測定し、その光電ピークの大きさによるゲインの再測定を提案したい。このとき、キセノンガス中のものを測定するとき、γ線源として100kBqの22Naを用いてトリガー率増による効率化を計った方がよい。また、PMTで同じような測定を行い、その量子効率を基準にして、APDの量子効率を評価することも提案したい。
最近、single phaseの液体キセノンTPCで第2のシンチレーション光(Dark matter探索でのS2)の検出が報告された。参照: Detection of Proportional Scintillation in Liquid Xenon, J.Naganoma, TIPP'14。 我々もこのS2の検出を次回のTPC試験で試みたい。上記のものとその発生の仕組みなどが違っているが、我々はキセノンガス中で同じようなシンチレーション光を観測している ( ガスでの第2シンチレーション光の観測, LXeTPC, meeting, 2010.7.5, e-log ( http://zenon.kek.jp/RunLog/111 ) )。先ず、これを液体キセノン中で確かめてみたい。
次回、7/18(金)午後1時30分, 1号館1階談話室1の予定。
以上。