2014, 6/20のLXeTPC (TXePET) 打ち合わせのメモ原稿

日時:6月20日、 金曜日、午後1時30分より
場所:1号館1階談話室2
出席者:笠見、田内(KEK)、濱西(横浜国大)

以下、メモ(敬称略)です。ここで、Q(質問)、A(答え)、C(コメント)です。

XEMIS2シミュレーション進捗状況、濱西

ファイル 1:pdf
GATEの出力をASCIIに変更した結果と位置情報(u,v)について報告する。ここで、EMIS2はバレル(円筒状)構造をもち、その円周方向の座標をv、軸(z)方向のものをuとした。

出力はヒット当たり次数25の配列データで定義され、検出器ID, time stamp, energy deposits, generated positions, 親粒子, 相互作用などの情報である。出力サイズは2,000Bqの放射源で5秒照射で、約1GBとなる。また、CPU時間は長くなった。

バレルの外側表面に設置された検出器は、8(u)x 20(v)に分割されている。検出器上の座標計算のチェックのため、検出器単位でのヒストグラム分布と、ヒット情報から直接位置情報を計算したものを比較した。ここで用いた事象は1つで、51keVのγ線2個と1,157keVのγ線(3rd γ)を発生させた。検出器でのヒット情報はPMTの量子効率(30%), TPCの電場2kV/cmによるシンチレーション光量の減少(30%)がすでに適用されている。二つの結果は良い一致を示した。

検出器の分割が十分でないかもしれないので、1つのPMTの光電面の分割を2(v) x 4(u)にしたものも試してみたい。また、出力データ量を少なくするためにバイナリー出力を行うこと、発生位置の再構成のプログラムの作成、そして、ヒットデータの中で最大のenergy depositeのものの同定とクラスタリングの検討を行う予定である。

C :バイナリーデータも同様に扱えるのでデータ量削減のためにぜひ試してほしい。
C :プログラムデバックのためには、発生事象は2つの対向するγ線(511keV)のみのほうがよい。必要なら、ひとつのγ線を発生させるのもよい。
C :検出器での複数のγ線の区別は2次元で行う必要がある。一般に、ある座標への射影では重なり合うことが多い。

APDの試験等、田内

ハマホトから再検査・再試験結果が送られてきた(http://zenon.kek.jp/APD/60)。ワイヤボンディングをし直した結果、No.1, No.2は出荷時とほぼ同等の特性に回復したが、No.3とNo.4は暗電流が大幅に増大したこと等APDとして正常に動作しないことがわかった。 我々としては、No.1, No.2の二つを液体キセノンのシンチレーション光の検出試験をもう一度行いこれまでの結果と比較する予定である。できれば、液体キセノンでのAPDの量子効率を評価したい。
Q : Vincentが用いたAPDはどれか。
A : 液体キセノン中の137Csのγ線のスペクトラムを測定したものはNo.2である。我々もこのAPDを用いて常温、液体キセノン中での試験を行った。 ただし、Vincentが最初に試験したものはNo.3であったと思われる。彼のインターンシップ最終日に一緒にノイズスタディーなどを行った中で、4個すべてのAPDを調べて、No.2を用いることになった。

新しいASICチップ用のボードの設置準備、笠見

新しいフロントエレクトロニクスはRogers製の3枚のボードからなっている。それらの配線と設置方法を検討している。特に、これらをchamber内に設置する前に、テストベンチ試験を行うかどうかで今後の作業手順が違ってくる。高真空用のカプトンケーブルは少し固いのでその固定方法を工夫する必要がある。
C : ボード上の回路はすでに試験済みのものであるので、ベンチテストは必要ではないかも知れない。来週に実験室で現物を見ながら相談したい。

その他

次回、6/27(金)午後1時30分, 3号館7階会議室の予定。 以上。