2010, 12/9のLXeTPC (TXePET) 打ち合わせのメモ原稿

日時:12月9日、木曜日、午後3時より
場所:開発棟サロン
出席者:三原、田内(KEK)

以下、メモ(敬称略)です。ここで、Q(質問)、A(答え)、C(コメント)です。

進捗状況、田内

12月3日、すべての実験機器を新実験室に移動し、電源ケーブルの結線も行った(笠見監督、双葉工業)。翌日にはインタネット接続を確認した。

キセノンガス回収後、chamber内は真空で、16個のpreampのcold partをテストパルスでチェックを行った。移動前にすでに見えなかったPAD0以外の出力を確認した。 

次に、16ch NIM Preampモジュールのチェックを行った。ほぼすべてのチャンネルが発振していた。 発振対策としてすべてのchのOUT-bar用のオペアンプを取り除き、そのpin-2をGNDに結線した。この後、再度テストパルスチェックを行ったが、かなりのchが発振していた。その振幅の大きさは±2〜±300mVとばらついていた(詳しくは実験ノートを参照)。これは1chごとに入力してチェックした。前段と後段アンプの途中に入れた位相補償用のコンデンサ付近を素手で触ると発振が止まる。おそらく、この位相補償用のコンデンサの静電容量などを調整することによって対処できるかもしれない。しかしながら、条件ごとにそのような調整を行うことは実用的でない。

今年度中に16chのPAD readoutによりデータ解析(宇宙線など)を行い、5cmドリフトのTPCの基本性能評価を達成することを第一の目的とする。したがって、これまで実績のあるAMPTEK製A250を用いたpreampの製作(16ch NIMモジュール)、そして、それと対になっている2SK152をJFETとするドーターカードを製作したい。

前回、議論したように、セラミック製のエンドプレートの強度試験を準備中である。このプレートのフランジ (CF152)上への固定方法として、スタイキャストによる接着とロー付けの二つを行う予定である。

ASICのフロントエンドチップ(Preamp+shaper)の第2のバージョンTPCFE09は2011年1月末にテープアウトを行い、3月末に完成する予定である。TPCFE09は、東(佐賀大)、房安(長崎総合科学大学)、池田(宇宙航空研究開発機構)、田中(素核研)によるOpen-ITで製作される。

12月3日〜8日、高木(横浜国大)が来所し、APDの試験を行った。詳細は電子ログを参照してほしい。

横浜国大と共同実験(本プロジェクトとは別件)、三原

12月6日〜12月9日に横浜国大から片田、中村、藤井の三氏が来所し、サマーチャレンジで使用したガラスデュワーで(液体)キセノンのシンチレーション光の赤外領域の測定をAPDのcharge amp readoutで行っている。ノイズ対策を行っているが、かなりシグナルが小さい。我々のTPCの電荷シグナルの場合と同様に、Preampのcold-partを液体キセノン内に入れた方がよいかもしれない。

新実験室の雨漏り等の追加工事(施設部)

両側高窓の排煙オペレーター5機全て交換、そして、天井からの雨水処理用の縦樋の交換作業を本日より行っている。内部が錆び付き詰まっている二本の縦樋の塩ビ管への交換により天井からの雨漏りがなくなるものと期待している。

その他

次回のmeetingは12月20日からの週に行う予定である。

以上。