2010,5/8のLXeTPC (TXePET) 打ち合わせのメモ原稿

日時:5月8日、金曜日、午後1時30分より
場所:実験棟多目的室
出席者:三原、田内(KEK)、高木(横浜国大)

以下、メモ(敬称略)です。ここで、Q(質問)、A(答え)、C(コメント)です。

横浜国大よりの新人紹介、田内

横浜国大より高木雄太 (M1)君が来所した。連休前に液体キセノン実験室を見学した。そのとき、浜松フォトニクスの地元の静岡県出身であり、光センサーのAPDの研究に興味をもった。

液体キセノンTPCグループとしては大歓迎である。このAPDは液体キセノン用に製作されたもので性能評価試験が研究の主な内容となる。

横浜国大のM1の前期は講義があり、高木君は週に一日(水か金曜日)にKEKへ来所できる。後期からはもっと頻繁に来ることができる。来週は金曜日午前中(10時ころ)に来所する。

C : APDのテストは横浜国大でもできる。その場合でも定例meetingでその結果と予定等を議論することはひじょうに望ましい。
C : APDについての研究結果の論文はかなりあるので、それらを読んでおくことも必要と思う。
C : このAPDは液体キセノン中で175nmのシンチレーション光に対して約70%の量子効率をもつと期待されている。この量子効率の測定が第一の目的となる。量子効果をどのように測定するかについて調べてほしい。これまでに、175nmのシンチレーション光に対して量子効率が100%を越えることも報告されているので、興味深い研究である。(ヒント:174nmの光のエネルギーは7.1eVで、シリコンで1つの電子−正孔対生成に必要なエネルギーは3.6eVである)

TPCプロトタイプ試験の進捗状況、三原、田内(笠見)

最新の状況は電子ログにある。

連休中、ゲッターポンプをONにして真空引きを行った。昨日の朝、ゲッターポンプの運転は止めた。現在の到達真空度は、2.7x10-5Paで、これまでより一桁以上の真空度が得られている。

テストパルスによりドーターカードのエレクトロニクスの動作確認も行っている。

今後の予定は次のようである。このmeeting後に真空ビルドアップ試験を行い液化を始める。停電などの対策のために、週末中は750Lのタンク内のキセノンガスを液化し(1.5Lの液体Xe)、残りのものは月曜日以降に行う。

chamber内に設置されたTPCの写真を見るとドリフト距離が4cmとなっている。電場形成用の抵抗は正しく配線されているようだ。カソードの-HV端子、グリッドにグランド、そして、アノードに+HV端子が取付けてある。おそらく、TPC用のHVケーブル交換時に変更されたようだ。5cmから4cmへの変更以外に影響はないと思われるので、このまま、実験を続行することにする。

C : 田内は5/11 - 5/16までILC PAC review meetingのためバレンシア大学まで出張でKEKを留守にする。
C : 液化完了後、純化・純化開始とともにシンチレーション光量で純度をモニターできればよいと思う。できれば、藤井君と千葉君に準備などをお願いしたい。

その他

次回のmeetingは5/17の週に行う予定だが、日時の調整を行いたい。

以上。