2009,11/19のLXeTPC (TXePET) 打ち合わせのメモ原稿

日時:11月19日、木曜日、午後4時より
場所:実験棟多目的室
出席者:三原、田中、田内

以下、メモ(敬称略)です。ここで、Q(質問)、A(答え)、C(コメント)です。

追加予算、田内

測定器開発室の幅室長からデジタルオシロスコープを除き追加予算を承認するとの連絡があった。16chの読み出しを最優先として取り組んでほしいとのコメントもあった。したがって、予算執行をさらに迅速に行ってほしい。

今年度スケジュールの更新、三原

先ず、7月9日の打合せで合意されたスケジュールの進捗状況の簡単な説明がなされた。

Run I と IIは同じセットアップで行われた。4chの読み出しによる宇宙線データの解析と学会報告、その後、ガンマ線ソース(22Na, 陽電子と1275KeVガンマ線源)をchamberの外側から照射する実験が行われた。16ch読み出しのRUN IIIは測定器開発室のreview結果にも支持されて追加予算を得て進行中である。すでにRUN III用のchamberの製作は進行中である。

ピューリティーモニターはそのガラスデュワーがサマーチャレンジで使用されたが、その試験は2ヶ月ほど遅れ今週から行っている。カプトンフィードスルーは手が付けられていない(田内)。これは来年度科研費申請の中に組み込まれた。また、ASICチップ試作品は液体キセノン中で使用できないことがわかりカレントミラー回路を追加した改良品を設計・製作されることとなった(東)。シミュレーションは以下で示すように、GEAN4を使用し、現プロトタイプTPCの液体キセノン中でのγ線電荷シグナルの再現を目指して進行中である。

液体循環精製R&Dのための液相ポンプ(10リットル程度)の購入検討は同じような改良の期待されるgetterポンプの購入を追加予算で行うこととなった。これにより純化速度の大幅向上が期待される。

出ガスの少ないケーブル(同軸とtwist)の選定が終わり購入する予定である。それらのケーブルの絶縁皮膜はカプトンである。価格は1万円/m程度である。

RUN IIIの今年度試験を行うためには、16ch分のエレクトロニクスの完成を12月末までに終了しなければならない。

追加予算でのVMEクレート、getter pumpの見積はすでにとってある。

C : APDの購入については業者からの返事待ちである。(通常予算)

JFETドーターボード, プレアンプボード, エレキ部品, USBデジタイザーなど、田中

少しのものを除きエレキ部品が入荷した。これらをもとにそれぞれのボード設計が始まる(業者)。いろいろと忙しい状況が続くが12月中に少なくともJFETドーターボード, プレアンプボードを完成したい。

RUN III用のPMT2本フォルダーの図面等を今週末に作成し関係者に送りたい。

Q : 16chのシェーパーボードはどうか。
A : まだ、業者と話していない。(プレアンプボードを先ず製作することを優先)
Q : もしスケジュール上その設計・製作が難しいならカタログ製品の購入もあり得る。とりあえず、見積と納期を業者に聞くことにしたい。
A : 了解

シミュレーションの現状、藤井(PSI、電子メール連絡)

ファイル:(ガンマ線電荷分布の途中経過:pdf

geant4で途中までのデータを少しチェックした結果を上のファイルで示した。 まだ統計量が足りない(full simulationなのでパッド間にくるイベントが少ない)が、monte carloで不純物による電荷の減少を考慮したfactorをenergy depositのスペクトラムにかけたデータを見たところ(下図)、実際に実験で取得したデータよりもピークが見えないという結果になっているようである。1つの可能性として、実際にはもっとよい純度まで到達していたかもしれない。α線では1cm driftで生き残る電荷が 50%程度という見積もりを入れてある。

その他

最近,総研大より案内のあった『JSPSサマー・プログラム』 (アメリカ、カナダ、イギリス、ドイツ、フランスの博士号取得前後の研究者の日本短期留学) への参加を申請した方がよいとの提案が三原よりあった。総研大のこのプログラムのホームページはここである。締切は11月30日である。

次回のmeetingは、11/26 , ヨーロッパからのWebex参加がし易いように午後4時開始とすることとなった。

以上。