2009,9/24のLXeTPC (TXePET) 打ち合わせのメモ原稿

日時:9月24日、木曜日、午前10時より
場所:先端計測実験棟多目的室
出席者:藤井、春山、三原、佐伯、真木、田内、田中(電子メール)

以下、メモ(敬称略)です。ここで、Q(質問)、A(答え)、C(コメント)です。

16ch, 5cmドリフトTPCに向けての議論

重点レビューの答申の『16ch, 5cm TPCを早急に実現すべく、必要な追加資材の要求をまとめる』を受け入れて、これからの計画を練ることとなった。役割分担(pdf)の責任者がそれぞれの原案(図面、購入物品・製作の概算・見積もり、工程表など)を作成し、次回のmeeting, 10月8日で議論し、具体的な計画を立てることとなった。

以下、本日の議論(各論)のまとめを示す。

TPCハードウエア、三原

先ず、読み出し用PAD - PCボードの設計が必要である。アウトガスの少ないケーブルの選択とクロストークのないフィードスルーも必要である。今回の実験のようにプリアンプをチェンバー外に設置するのか、中にいれるべきかについて再検討を行いたい。ここで、ケーブル総量そして低温での動作・性能(ノイズなど)が検討項目となる。Shaping amplifierは既製品(クリアパルス製など)又はpre-amplifierと込みでオーダーメイド(林栄精機など)の可能性を検討すべきと思う。キャリブレーション・モニター用の放射線ソースとしてα線の他にγ線なども検討する。グリッドなどの構造も入れた図面を1~2週間で作成したい。それを下に、TPCイメージの共有を計りたい。(検討には、性能とともに概算も含まれる)

Purity monitorは完成している。ケーブル等からのアウトガスの評価、PMTゲイン測定、エレクトロニクス試験などを上の準備と平行して行いたい。

液体キセノン容器(内部chamber)の拡張の大きさを検討してみた。手書きによるが、現行の直径より数cmほど大きく出来そうである。これはPMT4本使用の場合のためのものであるが、JFETとfeedback用C/Rを16ch分実装する新PCボード挿入のために必要かもしれない。

エレキ関連、田中(電子メールによる連絡)

冷凍機、精製循環システム、春山

コンプレッサーを交換して循環速度を倍増する。液体窒素使用の補助冷却によって冷凍機能力をさらに上げることも対応できることも考慮する。内部chamberやフィードスルーの改善策も三原と協力して行う。

PMT1と2のゲイン測定、藤井

ファイル:測定結果 : ゲイン曲線(pdf)

PMT1,2のゲインのHV依存性を測定した。ここで、α線ソースを標準光源としてその分布のピーク値と標準偏差(σ)からゲインを求めた。上の図中、赤がPMT2で青がPMT1の測定値である。PMT2は今回の実験中、突然ゲインが1/10となり再び回復したものである。また、この図のように分解能がPMT1より悪い。 PMT1は金子による測定結果の約半分のゲインのようであるがHV依存性はほぼ等しい。

C : PMT2のようなゲインの振る舞いはPMT自身によるものとは考えられずらい。可能性としてフィードスルー部での接触不良などが考えられる。加温時に調査が必要である。
C : PMT1のゲインについて、金子はLEDを光源とし短いケーブルでシグナルをADCに読み込んで測定した。今回は200nsecのケーブルを通してADCに入力されている。スコープで見ると、約60%波高が減衰している(ELOG RunLog 36 参照)。このファクターを考慮すると金子のものとの一致がよくなる。
参考のために、3個のPMTのゲインに関する浜松ホトニクスのデータを以下に示す。
HV=800A   Anode I   Cathode I (A)      gain       relative to JR0089
JR0089 535 5.37E-05 9.96E+06 1.00 PMT1 at present
JR0091 541 5.58E-05 9.70E+06 0.97 PMT2 dead in April,2009
JR0092 446 5.25E-05 8.50E+06 0.85 PMT2 at present

その他

9/27-10/5 田内はILC ALCPG/GDE workshop, 9/28-10/5 佐伯も出張で来週KEKを留守にする。

以上。