2009,8/6のLXeTPC (TXePET) 打ち合わせのメモ原稿

日時:8月6日、木曜日、午前10時より
場所:先端計測実験棟多目的室
出席者:東、田中真伸、田中秀治、春山、佐伯、田内

以下、メモ(敬称略)です。ここで、Q(質問)、A(答え)、C(コメント)です。

ASICチップ(FEXE08)冷却試験、東

ファイル:pptpdf(16 pages, 652KB )、FEXE08テストボード回路図 ( pdf )

液体窒素とスターリング冷凍機を使用したこれまでの試験のまとめを報告した。特に、先週以降の主な試験内容は、電源のパスコン(100uF)を温度特性のよいものに交換して冷却試験を行ったことである。より低い温度まで動作する等の改善は見られたが、本質的な解決には至っていない。

今朝、FE2006の液体窒素を使用した冷却試験を行った。テストパルス入力でアナログサム出力をモニターした。ゲインの多少の減少は見られたが、-180℃まで正常に動作していた。ゲインが周期的に変動することはなかった。

Q : FE2006とFEXE08との違いはなにか。
A : 下のテーブルに示すように主な違いは時定数とバイアス電流である。バイアス電流値によってPreampの時定数(帰還抵抗値)が変わる。時定数が変わればゲインも変わる。
A : テストパルス入力の回路は同じである。
A : バイアスの定電流回路がFE2006ではカレントミラーであるのに、FEXE08では抵抗分割になっている(バイアス回路図 ( pdf ))。
C : バイアス電流の安定性は最も重要なものである。この違いを最初に説明すべきであった。
Q : 試験予定はどうなっているのか。
A : TEGを使用してPre-amp部分の冷却試験を行う。 現在、準備しているが、常温でも動作させることができていない。
C : 田中(真)まで、そのテスト回路の図を送ってほしい。チェックしたい。
C : 冷却試験中に、バイアス点での電圧の変動をモニターしてほしい。これまでの試験では、ゲイン変動はmsec から secのようにゆっくりしたものであった。
C : 田中(真)よりの提案(メールで);
A案)バイアス抵抗を外へ取りだすか温度特性のよいものにする
B案)A案だけでなくバイアス電流を増加させて外乱の影響をなるべく小さくする
C : ASICプロジェクトとしてXE用のチップ(0.25um)の設計を9月より始める予定である。そのための打合せを8月中に持つ必要がある。
C : 田内が打合せの日時調整を行う。
ASICチップPre-amp時定数バイアス電流Shaper-amp時定数
FE20060.1us400nA30ns
FEXE0810us10nA1us

PMT2異常振る舞い、4ch 読み出しのためのチェックアウト、田内

PMT2のゲインが10倍ほど増大しているとの指摘が藤井(PSI滞在中)よりあった。データをみると「7月28日の午後4時から6時の間にシグナルの大きさが変化している」とのことである。実際にスコープで確かめた。原因不明だが、PMT2のHV値を850Vから650Vに変更してゲインをPMT1と揃えた。8/1午後4時のデータからこのHV設定値となった。

post ampの再チェック、及び、横浜国大からの3台のチェックを行った。その結果、ORTEC 571, 572, 570, 575, 2台のCAMBERRA 2021,ORTEC 452、そして、OKEN 704-3Bの8台すべてが使用可能であることを確かめた。 TPC pad4chの読み出しには、571, 572, 570, 575の4台を使用する。

フィードスルーからのch3と4をORTEC 142pc (6.5V/pC) preampに入力してノイズなどを調べた。post ampとしては575を使用した。A250 (1V/pC) をpreampとして使用するときpost ampゲインは70倍程度としてきたが、142pcの場合、その1/10にしないと飽和してしまうことがあった。これはpreampゲインの違いとして理解できる。Preamp (142pc)出力のノイズはSHV-Lemoの返還ケーブル(20cm程度)を繋ぐだけで、シグナルケーブルを繋いだ時の1/2程度(±25mV, 3.8fC相当)あった。α線を検出するには大きい(S/N < 0.5 )。

フィードスルーからのシグナルケーブルを4ch preamp boxに繋いでノイズスタディーをしている。ch3と4は隣のPMTシグナルからのクロストークが見える。今後、4chすべてPHADCに入力し、宇宙線データを収集する予定である。 詳しい報告はELOGで行いたい。

その他

サマーチャレンジリハーサルは8/5に無時終了した。最後に打合せ(反省会を兼ねて)を行い、片田君(横浜国大)によってPDFファイルにまとめられた。

以上。