2009,7/23のLXeTPC (TXePET) 打ち合わせのメモ原稿
日時:7月23日、木曜日、午前10時より
場所:先端計測実験棟多目的室
出席者:藤井、東、三原、春山、笠見、田中、田内
横浜国大:中村、TAメンバー5人(M2 : 藤井、M1 : 片田、片倉、 河野、鳥越)
以下、メモ(敬称略)です。ここで、Q(質問)、A(答え)、C(コメント)です。
新規PMT5本、田内
PMT5本は9/18に発送するとの連絡があった。
ASICチップテストボード、東
ファイル:pdf( 16 pages, 3.1MB )
東が液体窒素による冷却試験のこれまでのまとめと、前回報告以降の新テスト(シミュレーションも含)を報告した。
テストボードの回路図も示された。AISCチップ(FEXE08)はワイヤーボンディングされ、テストパルス入力用の抵抗(50Ω、1個)とコンデンサ(1pF, 8 個)、バイアス電圧調整用の抵抗(+2.5Vと-2.5V間、12個)、電源用パスコン(±2.5V, 0.1uF, 100uF, 14 個)そしてバッファーアンプとそのパスコン(±5V, 0.1uF, 2 個)が配置されている。テストパルスはジャンパーで1つのchに入力される。出力の1chもジャンパーでバッファーアンプへ入力される。
すでに報告しているように、今回の冷却テストではジャンパーは使用せずハンダ付けを行い接続した。テストパルス用のコンデンサは常温へ配置換えを行った。
新しい試験として、ワイヤーボンディング部分をエポキシで固定した。固定前に常温で基板を左右に動かした時に出力にばたつきが見られた。
また、シミュレータの機能の1つの低温でのシミュレーションを行った。+25℃から-40℃までの条件では正常な振る舞いを示していたが、-50℃で出力がなくなってしまった。バイアス電圧(XVBPRDEC)を与える1つの抵抗の値(150Ω)が小さすぎるためと思われる。シミュレーションでは212~232Ωにすれば-120℃で正常動作した。このとき(220Ω)、常温では出力信号にアンダーシュートが出た。
実際に上記の抵抗を変更し冷却試験を行った。常温でシグナルを確認後、少しでも冷やすと信号が消える現象が起きた。チップを押さえると信号が現れた。そのまま冷やしたところ出力シグナルがなくなり、常温に戻っても見えなくなった。ワイヤーボンディング部分のどこかが断線したかもしれない。
ダイのワイヤーボンディングに対する工夫と、バイアス電圧を与える抵抗の値を変更する必要が有ると思われる。
- Q : 低温シミュレーションとは具体的にどのようなものであるのか。-50℃で出力シグナルがなくなるという現象は何か許容範囲を超えてしまったことになっているのではないか。
- A : シミュレーターの温度パラメータを変えただけである。
- C : 実際、どのようなことが行われているのか理解することが必要である。
- C : ASICチップ内のpre-amp、shaper-ampなどどの部分が問題なのかを試験しなければならない。先ず、それぞれの部分のダイをuniversal test boardで試験すること。
- C : バイアス電圧 (XVBPRDEC)の動作領域を実測すること。そのシミュレーション結果と比較することも必要と思われる。
- C : スターリング冷凍機試作機を使用して冷却試験を行ってみてはどうか。試作機の評価も必要である。
TPCとPMTのシグナル解析、藤井
DAQソフトウエアにデータ配列の初期化を追加してOKとなった。したがって、ADC(2249W)とPHADCの同時読み込みが可能となった。
今回は4chのPre-amp boxを製作・完成したい。
- Q : DAQソフトウエアのdirectoryにreadmeファイルを置き、historyやstatusを書き込んでほしい。
- A : 了解。
電子ログブック、三原
http://zenon.kek.jp/ に電子ログブックを用意した。日本語入力も可能である。これから、どんどん使用して頂いて改良して行きたい。また、mailing listの機能もある。
サマーチャレンジプレリハーサル打合せ、中村
事務局より、8/3のリハーサル週へのTA参加者リストと日程の提出を求められている。本田、長塩さんへ連絡してほしい。また、KEK宿舎のcancel待ちへの登録もお願いしたいとのこと。
中村よりサマーチャレンジでの実習についての説明が以下のようにあった。
テキストを執筆中である。学年3年性対象に実験 A,B,C,Dを提案する。
- 実験A α線 シンチ光の観察
PMTの構造、NaI Am パルサー,HV依存性 統計チェック
- 実験B 結晶シンチ, PMTに接続と観測
光量とエネルギー分解能、検出効率の測定(シンチ依存性)、時間測定(オシロスコープ、データ読み込み解析)
発光波長の測定- 分光器使用(話しだけ?), e+ to 2γ相関、Co 2γ コインシデンス
参加者6人 2PMT/人
- 実験C 液体キセノンの観察
アルミブロックなどで密度測定
シンチレーション光の観測(実験D?)
- 実験D 液体キセノンの信号の測定
試験装置の理解、シンチレーション光の測定,電荷信号の観測
付録もいろいろと用意している。
日程は、
8/20 - 8/28
8/20 午後 講義
8/21 午後 道具の説明
8/22 午後 energy res.
8/24 一日見学
8/25 -26 液体キセノン
8/27 午後 発表準備 : 発表者は1つだが、各人報告書を提出。
物品リスト(エクセル)の確認を行いたい。
- シンチレータ
サイズ? 横浜国大のものは20mm立方体, NaI 1インチ
- 光パルサー YAP光パルサー,NaI(Tl)パルサー
- PMT 本数
- HV電源
distributor, 16ch ? MHVコネクター ? 横浜国大に3-4台有り
- Gate generatorなどNIMモジュール
- Q : 実習項目に優先順位を付けてほしい。
- A : エネルギースペクトル、分解能、時定数、同時計数の順と考えている。
- C : 昨年度の実習レポートを参考にしたほうがよい。
- A : 液体キセノンのシンチのメリットと実習との折り合い?
- C : 参加の学生の興味にもよるのでダイナミックに対応するべきと思う。
シンチ少なくとも2種を試験できればよい。
- C : β線、γ線,宇宙線、中性子線との違いも見れればよいが。
- C : PMTとシンチとのコンタクトの影響も
- Q : ノートPC 6台(参加者人数分)をレンタルできないか。解析や presentation用の使用を前提としている。
- A : 事務局としては2台/グループを想定している。
- Q : network ?
- Q : data解析はどのように進めるのか。
- A : ノートPCで解析し、エクセル使用を考えている。
- C : rootによる解析もよいのではないか。この場合、事前にソフトウエアをPCにinstallする必要がある。TAが準備すればよい。
- C : 3人で1つのグループ、したがって、6人で2グループに分かれて実習を行った方がよいかもしれない。議論しながら進められる。
この後、午後に、物品等の確認を行う予定である。その際、実習方法も検討したい。
その他
次回meetingは7/30日(木)午前10時から行う。
サマーチャレンジのリハーサルは8/3-6です。
以上。