2009,1/15のLXeTPC (TXePET) 打ち合わせのメモ原稿

日時:1月15日、木曜日、午後14時より
場所:先端計測実験棟多目的室
出席者:金子、Karl, 春山、田中、三原、佐伯、田内

以下、メモ(敬称略)です。ここで、Q(質問)、A(答え)、C(コメント)です。

TPC進捗状況

1/13に、Karlと一緒に、キセノンガスでのTPCシグナルの観測を行った。 これまで、ガスでのシグナルの観測を行っていなかった。以下の条件で観測したところ、この図(オシロスコープ出力,pdf)のように、 約200Hz(α線ソース, Am-241 5.5MeV)のシグナルを見ることが出来た。4-5ページのものはPost Amp出力でトリガーしたもので、その他はPMT1シグナルでトリガーしたものである。Pre-AmpはAMPTEK A250(1V/pC )でP250(テストボード)と一緒にクライオスタット内にある。TPCのcathodeとanodeとの距離は3mmでグリッドはない。Pre-Amp出力は、1-5mV程度であった。 このmeeting後にADC分布 (pdf) が金子により測定された(2249A, gate幅 2usec? )。ここで、x軸はTPC-Post Amp出力、y軸はPMT1シグナルである。2つのシグナルに線形の相関がはっきりと見ることが出来る。

上記の観測に基づいて液体キセノンでのTPCシグナルの大きさを評価する。 2mVのPre-Amp出力は13,000個の電子数に相当する( 0.002 x 1x10-12 /1.6 x10-19 = 1.3 x 104)。3mm厚のキセノンガス中で5.4MeVα線は総数150,000個の電子を電離するので(5.4MeV/12eV x 3mm/9mm =1.5 x 105 )、その内9%が測定されたと評価される。 液体キセノン・TPCではα線エネルギーの5%程度が再結合を免れアノードに到達する。したがって、5.4MeV/15eV x 0.05=18,000個の電子による2.8mV程度のPre-Amp出力が期待される。

実験予定

このmeetingに先立ちKarlより以下の意見があった。

"I was wondering for the TPC if it would not be better to have the amplifier outside. Of course one wants to avoid the capacitance of the long cables. But, one can split the amplifier. The FET and the feedback capacitor are right on the anode, the rest of the amplifier is outside. This has advantages for noise, heating of the liquid, purity. All we would need are two coaxial cables. It is actually being done sometimes. The change would be quits simple."

注:AMPTEK A250はテストボードP250と一緒にテストチェンバー内に設置されている。P250上には68uFのタンタル電解コンデンサが使用されている。液化中、PTRヘッドの温度が170K辺りで突然、約200MHzのサイン波(+_-20mV)がA250の出力に現れる。これはおそらくコンデンサー等の低温特性によるものと考えられる。

現在はキセノンガスがテストチェンバー内に充満している。この状態のまま、液化を始めるべきかどうかについて議論を行った。

液化して行うことは昨年末の結果の再現性を確認するだけであまりメリットがないという意見が支配的であった。したがって、ガス中での必要なデータを収集後、速やかにキセノンを回収し、上記のような改良を施し再試験を行うこととなった。

主な改良点は以下である。

その他

金子は無時に修士論文の審査をパスした。

purity monitor

三原の発表ファイル、1月13日:ppt, pdf ( 7 ページ、936KB)

アルゴングループととの打合せの結果(1/13)、我々(液体キセノン)は放射線ソース(α、電子)を用いたもの、アルゴングループはレーザー又はキセノンランプを光源とするモニターを開発することとなった。それぞれの主な特徴は以下である。

これらpurity monitorの概算は以下のように見積もられた。 以上、総額、2,420千円で、その他を含めると300万円程度必要と思われる。

以上。