12/26のLXeTPC (TXePET) 打ち合わせのメモ原稿

日時:12月26日、金曜日、午後4時より
場所:先端計測実験棟多目的室
出席者:金子、田中、田内、春山、東(佐賀大、Webex)

以下、メモ(敬称略)です。ここで、Q(質問)、A(答え)、C(コメント)です。

冷凍システムトラブルとねずみ対策(春山)

12/23、午後1時半過ぎころ、圧縮機が突然停止しました。再起動をかけましたがおそらく圧縮機電動機サーマル(過電流?)のため、動きません。このため、循環精製を中止、現在、自然加温回収中です。

冷凍機圧縮機は今朝(12/24)応急措置し、再起動させました。原因は100V導入部に使用しているコネクタの接触不良による過電流検出のようです。今朝10時過ぎ、このコネクタをバイパスさせ運転開始しました。順調に冷却、液化が進んでおりいまのところ問題なさそうです。

キセノン実験室に小さなネズミが出没しています。たまたま液化機の調整をしていたら出てきて走り回っていたので写真に撮りました。ネズミはケーブル類をかじります。電源を落とすこともあります。食べ物は置かないで、定期的に床掃除をする、ネズミ取りをしかける等対策をしましょう。

TPC試験(金子)

昨日(12/24)より純化開始している。低ノイズのTPC HV電源を手に入れて試験中で、HV電源ノイズは 250Hz程度のものがある。PreAmp出力では、HV~-1kVでVpp=+/-10mV程度の大きさである。ローパスフィルターで落としてみる。また、200MHz ノイズ( オシロスコープ 200MHz で観測 )は、 低温で突然現れ、振幅もときどき代わる。

容器の上部(high)の温度計のみ外に出ている状態(気体の状態,約200K?)で、200MHzの成分がかなり小さくなっているのを確認した。

pre-amp出力で、シグナル状のものをオシロスコープにより確認した。これには、フィードスルーでのPMTシグナルからのクロストークシグナルも重なっているように見える。

C : 200MHzノイズ:まったくの想像ですが、低温に起因するエレキのノイズだと思われます。液面から遠ざけることで低減できそうな気がします。
Q : PAD電位はどうなっているのか。
A : Pre-AMPにDCで入力している。
C : 『シグナル』はHV電源交換後に見えていたが、HV-OFFでも同様なものが見えていた。昨日では、その頻度は2-3/分であった。
Q : 現在、気体状態で、つまり、蒸発してきたガスを純化しているが、液を吸い上げて純化するものに比べて純化速度が遅いのではないか。
A : 液体純化と気体純化では、ガズ流量でそれぞれ 1リットル/minと 4リットル/minとの差がある。流量では気体純化の方が多い。また、MEGでは、液体純化時に ノイズの増大が起こり、実験中は気体純化・循環を行っている。
C : 高エネルギーニュースに、三原さんによるMEGでの報告がある。これによると、純化の方法に以下の3つの方法がある。(1) 我々の現在の気体による純化、(2) 液を吸い出してガス化後純化、(3)液のまま純化。(3)の方法は(2)に比べて10倍純化が速いと報告されている。

その他

Natesグループのシグナルと純化速度(田内)

以前に紹介したNantesグループのionization signalを見ると、SignalはPTR-OFFで観測されています。右上の図はpost amp後のものと思います。1MHz程度のノイズの上にsignalが見えます。 下の図はPTRのON/OFFでのノイズです。PTR ONでは1KHz程度でしょうか。PTR OFFでは+/-1mV程度でしょうか(3,000電子数)(PTRの振動は4Hzと言っていましたが)

また、純化時間について、3週間と言っていました。 " It takes three weeks to purify liquid xenon, where the purity is monitored by scintillation lights. "(私のtrip reportより)

Nantesグループの液体キセノンシステム:
液を吸い出してガス化後純化(以下、液換算の流量)
 液体キセノン 10リットル
 液化速度   0.5リットル/h
純化速度 0.33リットル/h

我々のもの:
蒸発の気体による純化
 液体キセノン 1.5リットル
 液化速度   0.16リットル/h
純化速度 0.5リットル/h (5リットル/min, gas/liquid=539)

Nantesのものからスケール(3x7x24/(10/0.33)=16.6)すると、  1.5/0.5 x 16.6 = 49.9 h となり、2日間ほどになります。

佐賀大での研究計画(東)

ファイル:連絡事項081226(pdf( 5 pages, 180KB)

12/27-29の実験予定(春山、金子)

12/27-28の間、液体保持+循環精製運転し、(12/29)に金子がデータを見てから停止する予定。特に問題がなければ新年は、1/5に冷凍機を立ち上げる。

員等旅費追加、予算執行、来年度予定など

員等旅費追加と速やかな予算執行について議論を行った。また、来年度の予定についても議論した。

来年度予定の概略:容器上部に合計4個のPMTを2列 x 2行に配置して、容器下部よりγ線を照射して、PET性能評価に必要な最小限の試験装置を製作する。同時にシミュレーション(GEANT4など)を行い、γ線入射部のフランジ・壁の最小厚さなど構造の最適化を行う。

サマーチャレンジ、ビジター

2009, 8/20-28 サマーチャレンジ(春山さん校長)
 液体シンチレータ, 3人/グループ
 大学機関が主導して行う(宇宙線研 XMASS実験で忙しい)
  佐賀大学(早稲田大学?)
- Micro-megas, GEM
- Micro-mesh readout in liquid Xenon ? - 杉山さん

1/6-3/31 コロンビア大学カール・ギボンヌさん滞在

以上。