11/27のLXeTPC (TXePET) 打ち合わせのメモ原稿

日時:11月27日、木曜日、午後4時より
場所:先端計測実験棟多目的室
出席者:東、佐伯、三原、田内、金子、田中(CERN, Webex)

以下、メモ(敬称略)です。ここで、Q(質問)、A(答え)、C(コメント)です。

TPC試験(金子)

今回はPre-AMP (A250)の液体キセノン中での動作の確認と、α線量、すなわち、計数率の測定を目標とした。 そのため、TPC用の電極、グリッド、PADは取付けなかった。動作確認のため、Pre-AMPのテストパルス入力を同軸ケーブルでフィードスルーに接続した。ワーヤー上のα線を対向する2つのPMTの真中に取付けた。このとき、プラステックのケーブル帯とテープを使用した。

冷却後、Pre-AMPはテストパルスで動作をした。出力でのノイズはPADに接続していないためか小さく3mV(p-to-p)であった。大きなPMTシグナル時にそれと同期して、negativeパルスが観測された。Pre-AMPの入力には何も接続されていないため、PMTシグナルからのクロストークと思われる。

2つのPMTからは、ともにα線シグナルを見ることはできなかった。ただし、ノイズ、宇宙線によるシグナルは見えた。

容器外のフィードスルーでのPMT用グランドピン上及びテストパルス入力用ピンをオシロスコープで見てみたところ、確かにカソードシグナルとクロストークが観測された。

C : クロストークは必ず存在するので、Pre-AmpとPMT用のピンは物理的に離した方がよい。できれば、違ったフィードスルーを使用すること。

フロントエンドASIC(東)

現在、設計の締め切りに間に合うように作業中。来週の打合せ時に、詳しい報告を行いたい。

IEEE-NSS-MIC-RTSDワークショップ報告(PETにフォーカス)(田内)

ファイル:報告:PDF ( 76ページ, 24.1MB )

10月19-25日、ドレスデンで開催されたIEEE-NSS2008 and MIC, 16th RTSD workshopsでのPET関連のトピックス(LxeTPC-PET, TOF-PET, Scintillating fiber, photonic fiber, quantum dots など)の報告が行われた。詳細は上のPDFファイルを参照。

新しいPMT試験結果(三原)

スーパーバイアルカリをフォトカソードとして、quantum efficiencyを向上させたPMTの液体キセノン中での試験結果(PSI, MEG実験のテストベンチ)が報告された。このPMTは常温で300-400nmの波長に対して35%のQ.E.を持つ。比較のため、従来型PMTも同等にテストされた。

Q.E.は従来型PMTの少なくとも1.5倍と期待されたが、10数%程度しか測定されなかった。(Q.E.値は液体キセノン中で常温より小さくなり11%程度であった。)また、アノード電流が大きくなるとゲインが下がることが測定された。従来型のものは一定であった。この理由はすでにわかっており対策ができるとのこと(フォトカソード上での低温での抵抗値の増大が原因)。

PET用の高Q.E.のPMTの開発研究は会社でも興味がありそうである。

その他

以上。