10/9のLXeTPC (TXePET) 打ち合わせのメモ原稿

日時:10月9日、木曜日、午後4時より
場所:先端計測実験棟多目的室
出席者:東、田中、佐伯、田内、金子(PSI, Webex)

以下、メモ(敬称略)です。ここで、Q(質問)、A(答え)、C(コメント)です。

フロントエンドASIC(東)

ファイル:報告:PDF ( 8ページ, 1MB )

測定器開発室ASICプロジェクトの一つとして液体キセノン検出器のフロントエンドエレクトロニクスのASIC-FELX08の仕様、予定について報告が行われた。これは、田中真伸氏の指導の下に行われている。

予定として;

  1. 10月中に、現ASICテストボードの冷却試験(液体窒素)を行う
  2. 10月中旬:回路シミュレーションの完成
  3. 11月中旬:レイアウトの編集
  4. 12月3日:設計の締め切り
  5. 来年2月16日:KEKに納品
C : 冷却試験の前に、ボード上のコンポーネントのチェックが必要である。例えば、電解コンデンサーは液体窒素中での使用はできないことなど(セラミックやマイカコンデンサーへの交換)。
C : 現ASICの特定のパラメータの変更のみではなく、回路のそれぞれの役割、性能等を理解することが必要である。
C : 我々のグループからの仕様提案が必要である。また、シグナルのデジタル処理、読み出し方法等を含めた流れを示さなければならない。

仕様の内容に関していろいろの質問があった。

これは現在R&D中のASICチップの改良品であるが、それをどのように改良して行くのかがわかりにくい(説明不足)。したがって、次回に、先ず、ブロック図でシグナルの処理等の流れを示し、仕様の詳細をできるかぎり具体的に説明することとなった。 特に、液体キセノンTPCシグナルの特性を明らかに示す必要がある。

C : 出力として、chごとのアナログシグナルの他にデジタル出力もあったほうがよい。
C : 少なくとも最初のASICチップでは、入力シグナルはバイポーラーとすべきである。ノイズのスタディーに必要である。
Q : peaking timeとは何か。電荷の積分時間か。
C : シグナルのpadでの到達時間は、8/21の金子の説明でもあるように、grid-anode間の距離による。また、液体キセノン中の電子のdiffusion(拡散)にもよる(Cd=145μm/SQRT(cm) , T.Doke, NIM 196 (1982), 87 )。peaking timeが積分時間なら、100nsのpeaking timeは小さすぎる。
C : peaking time等の最適化には、実験データとシグナルのシミュレーションが必要である。
C : micromegasのようにgrid-anode間が50umと小さいとき、charge ampを『current amplification(電流増幅)』として動作させることもある。この場合、diffusion効果も含めて電荷の時間分布を測定できる。通常の『charge amplification(電荷増幅)』の場合、電荷の時間分布の情報は失われ、パルス高が積分電荷に比例するshapingされたパルス出力となる。

パイプラインADC試験(田中)

エレクトロニクスシステムグループの田中真伸氏から依頼された。また、池野氏からテストボードを入手した。25(50?)MHz ADCで、2ch/ボード、8bit output, 最大入力1.8Vが主なパラメータである。ただし、チップ内部の詳しい情報がない。

出力はVME準拠となっている。我々はVMEシステムを持っていないので、すぐに試験をすることができない。FPGAボードに接続して試験することも考えている。また、PCに接続できるロジックアナライザーボードの購入も検討したい。

島津製作所との打合せ(田内)

関係者にはそのメモを配布してあるので参照してほしい。それが必要な方は田内まで連絡して下さい。

KEK知財室の協力の下、来年度の(国プロ)委託事業に応募したい。特に、産学協同が必要であるので、今後も浜松ホトニクスなどとの打合せを行う予定である。

その他

現在PSIに滞在中の金子は10月26日に帰国する予定である。したがって、28日火曜日の午前10時からキセノンの液化、プロトタイプTPC試験などの予定について打合せを行うこととなった。

田内は10/13 - 26まで海外出張(CERNとドレスデン)でKEKを留守にする。この間のグループの打合せは田中が行う。科研費の申請を昨年同様に行いたい。

10月30日木曜日の定例打合せで、丸山氏の液体アルゴン検出器R&Dのプリゼンを予定している。

次回は、10月16日(木)、午後4時、多目的室(予約済)である。

以上。