8/14のLXeTPC (TXePET) 打ち合わせのメモ原稿

日時:8月14日、木曜日、午後4時より
場所:先端計測実験棟多目的室
出席者:田中、佐伯、金子、東、田内

以下、メモ(敬称略)です。ここで、Q(質問)、A(答え)、C(コメント)です。

TPC試験報告(金子)

ファイル:報告:ppt , PDF ( 11ページ, 636KB )

TPC設置方法の変更を行いつり下げる方法にした。ケーブルの導入、フィードスルーへの接続がし易くなった。現在、この新しい方法での手順を詰めている。

AMPTEK A250(ゲイン1V/pC)のテストを行っている。PC 250 TESTボードを用い、これのTest Inputに振幅1Vの方形波(クロック)を入力した。その2KHzと100Hzでのアンプ出力は0.24Vと0.82Vであった。ここで、アンプの時定数は1pF x 300MΩ=0.3msecである。このTEST回路の仕様によると、1Vで2pCの電荷入力される。このとき、出力として2Vが期待される。

次に、gridを50Ωでターミネーションし、gridにクロック方形波を入力し、PADをA250のDetector InputにDC接続した。gridとPADの距離は2mmで、PADの大きさを1cm x 1cmとすると、これの静電容量は0.44pFと見積もった。(液体キセノン中では0.9pFとなる。)このテストパルス入力はPAD上に、振幅1V x 0.44pF = 0.4pCの電荷を供給させることになると見積もった。最初に50Hzの電源ACノイズが観測された。アンプ基板のグランドをTPC容器の筐体に接続したところこのノイズはなくなった。したがって、アースの取り方を最適化しなければならない。これから、容器内でのテストを行う。

C : テストパルスの結果を見ると、十分に低い周波数(< 100Hz)の入力が必要に思われる。
C : クロック方形波の振幅は±に触れているが、0Vを基準に振幅の極性を一方向にすべきである。このままではアンプ出力にDCレベルが現れ、正しいテスト方法ではない。
Q : 観測されたゲインがカタログ値より小さいとのことだが、oscilloscopeの使用方法は正しいか。
A : oscilloscopeは200MHzの周波数帯域があるので、立ち上がりの部分を十分に観測できている。
Q : 液体キセノンTPCでの期待されるシグナルとはどのようなものか、先ず示してほしい。
さらに、PINフォトダイオードの出力をアンプの入力としてのテストを準備している。これはICEPPの人からサンプルとしてもらったもので、S3096-02(HAMAMATSU製)である。 蛍光灯の光での反応は確認した。 光シールドボックスを作成しLED光源でテスト予定である。
Q : 逆バイアス電源(+12V)に直列の10KΩとグランドへの100nFの役割は何か?
C : 一般的な電源供給方法である。
C : LED光源では入力としての電荷量が不定である。それより、コンデンサーに貯めた電荷を入力したらどうか。
Q : 何のためにPINフォトダイオードでテストしているのか。
A : 勉強したいため。
C : 元々の動機は、液体キセノン中のシグナルをシミュレーションするもので、NaI-Amの光源のPIN-PD出力をアンプに入力しゲイン、S/N等を測定することであった。5.5MeV/25eV=NaI W値で約20,000個の光子がPIN-PDへ入射される。しかしながら、S3096-02のNaIシンチ波長410nmでの量子効率は0.2のため、光電子数が4,000個となる。Liq.Xeシグナルの1/10程度であるので、より強い光源のLEDを用いることにした。
C : 液体キセノン中、シンチレーション光に対してほぼ100%の量子効率をもつAPDの論文:"Detection of Scintillation Light of Liquid Xenon with a LAAPD" http://arxiv.org/pdf/physics/0203011

cathode, grid, padからなる構造の設計原理。特にgridの機能、それに基づくPADで検出されるシグナルの大きさ、立ち上がり時間などの見積もりを、次回に示すこと。
参考書:F. Sauli, Principles of Operation of Multiwire Proportional and Drift Chambers, CERN. 77-09 (1977).
Keisuke Fujii, "Basic Physics Behind Operation of TPC, Part I", ILC-TPC School Beijing: 7-11 Jan., 2008, Revised on Feb.9, 2008(講義ノート)

シミュレーション報告(東)

ファイル:報告:PDF ( 11ページ, 280KB )

2つの対向するシンチレーターからの直線の定義から説明を始めた。 各シンチレーターブロック内を細分化する。その細分化したものの対向する2対より直線を引く。この直線に各ブロック内での長さに比例する重みをつけ、その重心より最適の直線を定義する。

Q : シンチは1個だけがなっているのか。
A : はい
Q : 何の重心をとるのか。
Q : 何の確率の分布の重心か? 確率理論を理解すべきである。
C : アルゴリズムのベースである帰納法と演繹法を勉強すべきである。
Q : 全体の流れがわかるような大きなアルゴリズム(フローチャート)を先ず示せ。
C : 2ガンマ線の発生点より考えたらどうか、例えば、発生点を原点としたらどうか。イメージングの最終目的から考えたらどうか。
宿題として、幾つかの発生点からの2ガンマ線のシンチブロックでの検出のパターンを求めてみること。 また、次回、ガンマ線検出からイメージングまでの流れを示す大きなアルゴリズムを示すこと。

停電の準備

8/15中にすべての電源を落とし、分電盤のスイッチも切ること。

以上。