8/1のLXeTPC (TXePET) 打ち合わせのメモ原稿

日時:8月1日、金曜日、午後1時30分より
場所:先端計測実験棟の会議室
出席者:春山、佐伯、金子、東、田内、三原( PSI by Webex )

以下、メモ(敬称略)です。ここで、Q(質問)、A(答え)、C(コメント)です。

セミナー:ガス増幅検出器読み出し用フロントエンド ASIC 、藤田陽一 氏

ファイル:報告:ppt , PDF ( 19ページ, 1MB )

KEK DTP(測定器開発室) ASIC プロジェクトのFE(CMOS FrontEnd)プロジェクトとして行っている。最初のチップ(FE2500)は2005年度に製作された。毎年、FE2006, FE2007と改良が行われ、それぞれ量産され、京都大学とKEKDTP-MPGDグループへ提供された。現在、高密度実装による多チャネル化を行っている(FE2007MCM , Multi Chip Module)。

いずれも8ch/チップである。1chあたり、プリアンプ(チャージアンプ)、ポールゼロキャンセレーション(PZC)、shaper (100nsec) からなっている。アンプはBipolarで、ゲインは0.43V/pCである。ノイズは、常温、100pFの入力capacitanceで約6,000電子数である。出力は、8chのアナログ和、そして、chごとにLVDSのdigital signalである。LVDS signalはthreshold(Vth)以上のときに出力される。消費電力は約30mW/chである。これらの仕様は、京都大のu-PICとKEKDTP MPGDのreadoutに最適化されている。

最新のFE2007の主な改良点は、(1) ゲインばらつき・コンパレータ入力レベルの改善、すなわち、コンパレータ入力シグナルを10倍にしthreshold levelをeffectiveに1/10にしたこと、そして(2) 較正入力の実装である。量産時の歩留まりは95%であった。そのほとんどはアナログ部分であった。(1)により、タイムウォークの改善が期待される。

心配されたクローストークはFE2006と同程度で隣のchで3%以下であった(その他のchは0.6%以下であった)。ゲインのばらつきは±4%で、Vthでは最大34%であった。また、タイムウォークはVth=1.4fCで最大 5.8nsであった。京大グループにより、u-PIC 接続試験において信号確認済みである。

開発中のFE2007MCMは、30mm x 30mmのPCボード上に4個(又は2個)のチップ(FE2007)がボンディングされている。入力保護ダイオード、CPUなど内蔵される。1ボードあたり約1Wの消費電力となり、熱とクロストークの試験課題がある。

9月10~12日にASIC 教育プログラムがあり、FE ASIC を用いた ASIC の実製作が可能である。12月上旬までに設計を仕上げ製作を開始し、来年の2月完成、性能試験の予定である。

今後、量産テスト用 Vth ばらつき自動測定プログラム開発、多チャンネル化・低消費電力化に向けた開発などを行う予定である。

Q : chごとにアナログ出力は可能か?
A : 現在の仕様のアナログ和出力はユーザーグループ(京大、u-PICなど)の要望による。必要ならカスタマイズ可能である。
Q : chごとのLVDSシグナルの幅はパルス高さに比例しているので、これを使用できるのではないか。(パルスは相似形のはず)
A : 原理的には可能だが、現在のチップではtrailing edgeのtime jitterが大きいので問題となる。(仕様要求として、rising edgeのtime jitterを小さくすることがあった。)
Q : チップの単価はいくらか。
A : 量産の場合、10,000円程度と期待している。10-20個程度の試作の場合、10万円ほどする。教育用の試作の場合は、10万円以下となる。
Q : 液体キセノンTPCとして、これより少なくとも10倍のゲインと1/2のノイズが要求される。
A : ゲインはu-PICからの要請で1/3としているので、3倍にはできる。ノイズは入力のキャパシタンスにより、1pFであれば2,000電子数となる。
C : 液体キセノン中の-100℃では、ノイズは大幅に下がると期待できるのではないか。
C : FE2007をできれば、液体窒素温度(-200℃)で試験してみたい。
A : FE2007の手持ちはないが、FE2006なら提供できる。
C : 試験用のボードも含めて、ぜひお願いしたい。
A : OKです。
Q : 消費電力はどこが多いのか。
A : デジタル出力のLVDS部分は全体の1/3である。これを無くせば、2/3となるであろう。
C : 9月10~12日のASIC 教育プログラムに東が参加する。ぜひ、ASIC の実製作をすべきである。
C : 製作のため、先ず、我々の仕様をまとめるべきである。東がその原案をまとめることになった。

その他、金子、東

前回のメモにあったように、停電対策のための配電盤工事などに時間が取られノイズスタディーはあまり進まなかった。

金子はプリアンプ入力のためのSHVコネクターへのレモケーブル接続の改善などを行った。前よりノイズは小さくなっている。ノイズスタディーを強力に進めたい。

東は、GEANT4, GATEなどのプログラムのインストレーションを終え、それらのサンプルプログラムも動かした。その結果、基本動作の正しいことを確認した。ガンマ線生成点の再構成のアルゴリズムを作成している。(meeting後にこのことを議論した。)

いろいろの議論の末、来週の水曜日までに液化を開始することを目指すこととなった。したがって、常温状態で行うべきこと、マイルストーンの修正などを行うこととなった。

以上。