7/5のLXeTPC (TXePET) 打ち合わせのメモ

日時:7月5日、木曜日、午後4時 - 6時
場所:3号館3階725号室
内容:Nantes大学訪問報告、TPC構造・素材試験の進捗状況、    横浜国大グループの研究・仕事分担、中性子ミュオン実験エリアの部屋割りなど。
以下、メモです。ここで、Q(質問)、A(答え)、C(コメント)です。
-----7月5日 meeting :午後4時〜6時

1. 春山 : Nantes大学訪問報告

6月25日ー29日にキセノン液化装置システムのsafety checkが行われた。このシステムには通常真空に保たれている4m^3のrescue tankがある。また、 inner chamber (TPC) 準備状況, テスト計画等も知ることが出来た。

6/22-24にpre-cooling,と液化テスト(liquefaction)が行われた。

6/25-29のsafety checkは次の5項目行われた。

  1. PTR failure( 冷凍機ストップ),
  2. 真空破り(電磁弁の開閉テスト)、
  3. heat cut-off - temperature limitでcompressor off によりfreezeするのを防ぐこと、ここで、Rはheater、Vは電磁弁である。
  4. pump circulation 液の一部を取り出し再純化し液化するもの(circulationの最適化)、
  5. 全停電テスト。テスト結果のDR1は ラクチャーデスクで全停電後1.5時間でガス圧により解放された。
すべての安全性能を確認出来た。 inner chamber ( TPC )の仮組み立てを見学し、写真を撮ってきた。白いセラミックの素材はマコールである。フィールドケージ用の電極板は厚さ0.5mmの銅板である。これら銅板の端には抵抗取付け用のダブルスリットが設けられている。電極板間のスペーサーは円筒(マコール)で順々に積み上げられている。最後にテフロン製の筒がフィールドケージ内に挿入される。これは電極板の位置決めとシンチレーション光を乱反射させるものと思われる。フィールドケージの周囲は厚めのマコール板で覆われる。マイクロメッシュ円板も見ることが出来る。

inner chamberの組み込みとテストは来週に予定されていたが、1週間ほど遅れるかもしれない。

Q : カソードの素材?
A : 中が円形にくり抜かれたカソード用の四角の電極板は見ることが出来る。この円形部分に高圧電位のかかるメンブレン状のPMTへの光を遮らないものがあるはずだが、写真に写っていなくよくわからない。(もしかして円形部びは何もないのかもしれない?、電場計算?)
Q : 碍子が大きく見えるが、必要か。
A:カソードとアノード間は12cm で 電場が2 kV/cmのため。24kVの高圧が印加される。碍子は30kV用のものが用いられている。
Q : 抵抗の電極板への取付け方は?
A:抵抗のリード線の端に、挿入用のものがかしめられている。これが電極のダブルスリットの間の板に挿入される。すべて銅製であるので低温中でもOKのようだ。
C : かなり高価な構造に見える。
A:Nantes大学グループはコスト削減のことはあまり考慮していない。

2. 東:部品テスト計画の更新とプロト・プロトタイプの設計スケジュール

ネジ付きスペーサーを用いる方法(試験A)で使用のジュラコンスペーサー、ピークスペーサーを紹介した。また、組立て試験、冷却試験、アウトガス試験などの項目を追加した。

また、電極板としてクランププレート用シムを用いる方法も紹介された。それぞれのシムは一つのロッドにつり下げられ位置を決め固定される。シムにより面を作らないため、冷却による歪みが起こらないと思われる。ただし、2つのシム間の位置のズレ等電位面がとれるのかの懸念がある。

Q:2つの対向するシムで電極が作られるため周囲が電極で囲まれないため、一様な電場ができるのか。
A:佐賀大のほうに電場計算を依頼して確かめてみたい。
Q:『材料試験プレ』で金属板自身の強度・冷却試験が紹介されたが、これは必要か? 材料の加工などはどうするのか。
C: KEKの工作センターでの作業には講習をうけ許可書がいる。また、簡単な加工は工作センターでは外注される。電極板の加工は直接業者に発注して、それを組み上げ試験などをしたほうがよい。上の強度試験も同時にできる。
次に、スケジュールが示された。

7月末までにプロト・プロトタイプの図面を完成させ、9月初旬より、その組み立てを行い、TPC chamberテストをする。

C:材料が入荷されたらすぐに加工を発注できるように図面をすぐに作成すること。

3. 横浜国大ではマスターコースの授業などで7月末まで自由に動けない状況だが、出来ることから参加したい。

4. 中性子ミュオン実験エリアの部屋割り

測定器開発室用の部屋として3つが提案されている。また、エレクトロニクスシステムグループの作業エリアにはプロジェクトグループ用のスペースも提案されている。

冷凍機システムは、少なくとも3m x 2mのスペースが必要である。このシステムを含めて我々の作業スペースとして、収納庫と整理室の2部屋、そして、プロジェクトグループ用のスペースの内2ユニットを要求することになった。