3/28のLXeTPC (TXePET) 打ち合わせのメモ

簡単なメモ; 敬称略
日時:3月28日、水曜日、午後4時より
場所:3号館4階425号室
内容:作業分担に経過報告など

(1) 液化・冷凍システムの設計と予算見積(春山)

見積として フランスNantes大学の液体キセノンTPC利用の3γPETプロジェクトの進捗状況の報告がなされた。1Mユーロの予算を獲得した。3月に訪れたときに、KEKからのPT冷凍機(180W)により初めて液化(0.5P/h)に成功した(日仏協力AIL事業)。このテストシステムは4m^3のレスキュータンクを持っている。PhD取得を目指す学生は一人、研究者2人、electronicsとmechanicsのengineerが2人ほどの研究グループである。ひじょうに優秀なグループという印象を持った。

早稲田大の道家グループは液体キセノンPET(錦戸氏のLXe-TOP-PETがベースと思われる)の大規模なR&Dを提案する予定と聞いた。このために、HPKとともにPMTを開発中とのことである。

(2) 光電子増倍管R5900-06AL12S ASSYの購入(田内)

3本が3/29、田内のオフィスに納入された。(ソケットは6月入荷予定)

(3) 中性子棟準備室などの下見(真木、田内)

素核研回路室が中性子棟準備室2階にオフィスを移すことが決まっているが、実際に移動するのは夏以降の模様(幅談)。準備棟向かいの中性子中間子実験施設には数個の部屋があるが、中でも正方形に近い(10mx10m程度)部屋が適当と思われる。これらの部屋も回路室が使用するものと思われる(幅談)。先ずは、測定器開発室のプロジェクトの一つとして承認されることが先決であるとの指摘があった。その通り。

(4) 材質の調査・整理(依頼、MEG実験でのノウハウ(田中)

素材の選定についての文書が配布された。これには、ケーブル、ハンダ、コンデンサ、抵抗、接着剤、PMT用ブリーダー抵抗チェーン用基板についてのノウハウが書かれている。また、打ち合わせ後に、『最初のステップとしては液体キセノンを使わずに個々の素材、部品の試験をしっかりやったほうがいいと思います』『また将来改良、量産などを考えた場合にも基礎データの収集は不可欠だと思う』との意見があった。

(5) 議論

TXePETでは、TPCフィールドケージはカソード( 50kV) からアノード(0Vの高圧であり、そのすぐ近くにPMTが設置される。PMT、液体キセノンの耐電圧を確かめる必要がある(真木)。電気学会の希ガスの耐圧試験データを探してみる(春山)。

早稲田大グループの液体キセノン検出器開発の中で、TPCの構造、部品材質など参考になると思われるので、彼らと連絡を取った方良いと思う(田内)。

TXePETモデル設計のためのシミュレーションを始めた方が良い。すでに冷却容器などの構造は春山案がある。(田内、寅松、熊田)

我々のグループのこの1年間の研究予定が先ず必要である(幅)。液化、シンチレーション光の観測、高圧絶縁テスト、TPC ionization signal検出、電離電子ドリフト中 (5cm)の減衰、ドリフト速度と電圧の関係測定等、マイルストーン設定が必要である。また、上の田中の提案(基礎データの収集)もある。

エレクトロニクスについての回路室からのコメントを聞きたい(真木)。また、開発中のフロントエンドASICなどの状況も聞きたい。次回に田中氏に来てもらってはどうか。

(6)作業分担