初めに

MachTen などで日本語の入力を行うのに、Tcl/Tk ベースの日本語エディター、 例えば、tkdesk の内蔵エディターを使う場合は kinput2 を使う事になる。 よく使われているかな漢字変換サーバーとして wnn と canna があるが、 非力な Macintosh で使うには、canna の方が軽くて良い。 この際、単語登録をアプリケーション外から行う必要があるので、 そのための方法の例を以下に示す。

CANNAにおける単語登録の方法

  1. ユーザー辞書を作る
  2. $ /usr/local/canna/bin/mkdic username
    この結果、/usr/local/canna/lib/dic/user/username が作られる。 このユーザー辞書は $HOME/.canna に以下のように登録しておく。
    $vi ~/.canna
    ...
    (use-dictionary
    "iroha"
    "fuzokugo"
    "hojomwd"
    "hojoswd"
    :bushu "bushu"
    :user "user" <---- この行を追加する。
    )
    ...

  3. 新しい単語の登録
  4. EUC コードで以下の形式のファイルを作成する。
    	読み 品詞 単語
    

    ここで、品詞としては、よく使うものを示せば

    	#T35	"名詞"
    	#T30	"サ変名詞"
    	#JN	"人名"
    	#CN	"地名"
    	#KK	"団体・会社"
    

    などがある。

    例えば、"摂動" を登録する場合、EUC コードで以下の内容のファイルを作る。 ただし、左詰めにする。

    	せつどう #T35 摂動
    

    このファイルを例えば dict.e とする。そこで、

    $ /usr/local/canna/bin/addwords username < dict.e
    を実行する。

    以上の手続きは煩雑なので、 単語登録を実行する Tcl/Tk を使った GUI をこのディレクトリーに用意した。

      	tkaddwdc 
    
    を使えば、Atok8 の要領で単語登録が簡単に出来る。 ただし、日本語版の Tcl/Tk をインストールしておく必要がある。 また、ユーザー辞書は事前に登録してあるものとする。

    ただし、ディフォールトでは、canna 関連のコマンドは

      	/usr/local/canna/bin
    
    に、また、ユーザー辞書は
      	/usr/local/canna/lib/user/$LOGNAME
    
    にあることを仮定している。これらは、環境変数、CANNABIN と USERDIC  で変更できる。