2003/01/12 Dec2002DevTools, gcc-with-g77, ROOT 3.04.02, and Apple's X11 on MacOS X Release 10.2

仕事に追われて、このページの更新もままならないまま年が明けてしまった。新年早々、ひどい風邪をひいて寝込んでしまい、まだスキーには1回しか行けてない。今月も引き続き、学位論文の締め切りの押し迫った学生さんに囲まれて、ほとんど身動きできそうもない。とはいえ、この間に Dec2002 DevTools が出たり、MacOS X 用の ROOT のバイナリ配布が始まったり、Apple から X11 が出たり、いろいろうちの業界の MacOS X ユーザーにはうれしいニュースが続いた。まずは、Dec2002 DevTools が出て gcc が更新されたので、重い腰を上げ、gcc-with-g77 を更新することにした。

gcc-with-g77 を更新するためには、Dec2002DevTools についてくる gcc に対応するソースを手に入れねばならないが、これを Darwin の Open Source Site の CVS から取ってくるためには、release tag を知らねばならない。gcc のソースを眺めてみると、version tag は、gcc3/gcc/version.c に埋め込まれていることが分かるが、gcc3.1 系列では、ここに文字列として、標準的なバージョン番号と Apple が付け足したバージョン番号(build の番号)の2つがある。そこで、これは以下のように調べられる。

$ strings /usr/bin/gcc3 | less
....
3.1 20020420 (prerelease)
1175
...

これで、CVS から、gcc3-1175 という tag のついたソースを取ってくれば良いことが分かった。ソースが手に入れば、 後は HEP on X ページの今まで通りの手順で良い。

次、ROOT 3.04.02 。これは、ROOT Team の Fons Rademakers 氏から iMac を買ったという連絡があったので期待していたのであるが、ついに ROOT の Official Site からバイナリー配布が始まった。残念ながら、Pythia 関係のライブラリーが含まれておらず、結局自分で再コンパイルする必要があったが、今後が楽しみである。これについても詳しくは HEP on X ページの ROOT の巻を参照のこと。

さて最後に、Apple から出た、X11 for MacOS X の public beta であるが、体感速度がかなりアップしたような気がする。ただし、ときどき Dock にしまった X11 のウインドウのアイコンが消失するのは私だけ?

今までにコンパイルしたMacOS X Release 10.2.X 用の rpm については、 spec ファイル、パッチ、ソース RPM、バイナリー RPM それぞれについて SPECSSOURCESSRPMSRPMS に対応するものが置いてある。RPMS 以下の ppc はマシン依存な RPM 、noarch はマシン非依存な RPM の置き場所である。バイナリーのみの RPM および Tar Ball のみのパッケージの場合には、ソースおよびパッチは src に、また、Tar Ball は tgz にそれぞれ置いてある。新しいものは ~fujiik/macosx/10.2.X/ 以下にある点に注意(~fujiik/macosx 直下のものは Public Beta 用、~fujiik/macosx/10.0.X/、~fujiik/macosx/10.1.X/ 以下は 10.0.X、10.1.X 用の古いもの、今後更新の予定なし)。   いつものように使う場合は自己責任で。


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