JLC-CAL ミーティングメモ
			2002年12月17日-18日@信州大学

参考文書類(ここにミラーしました。)
川越氏:http://jlccalsv.kek.jp/~kawagoe/
アリスタ氏:http://jlccalsv.kek.jp/~allister/
      http://www.hep.sc.niigata-u.ac.jp/~allister/papers/ds/jlccal-at-shinshuu-20021217.pdf
小野氏:jlccalsv.kek.jp:/home/ono/Meeting/2002Dec17.ps or .pdf
    http://www.hep.sc.niigata-u.ac.jp/~ono/JLCCALMeeting/
永野氏:/home/nagano/shinshu.tar.bz2
山内氏:jlccalsv:/home/yamauchi/1218jlcmeeting.pdf 
山田氏:jlccalsv.kek.jp:/home/yamada/meeting/2002dec.pdf


[I] 解析報告

1)総括

a) Run Summary更新(松永氏)  ・自動生成版は最終版になっている。  ・ログノートから必要情報を抜き出してコメントとして付け加えたものを手動生成する必要がある。     オペレータの入力間違いの訂正     測定器構成、スリット幅、トリガ条件の確認   松永氏が担当する。各自が既にまとめた情報があれば、jlccalに流す。   web版の可能性を神前氏が検討する。 b) jlccalsv上での各種パラメータ管理・データ管理(神前氏)  ・jlccalsv上の、/home/beamtest/t517/ascii(1.6GB, gz済み)                  ntpl(5.2GB)                  root(1.3GB)   に各種データが置いてある。  ・.gzファイルも直接lessが出来ると思うが、zcat | less なら必ずできる。  ・asciiファイルは一応筑波にも一式あるが、念のためjlc.cc上にもバックアップしておくべき。  ・calibration dataは ....../t517/data/adccalにある。フォーマットを遵守して用意してください。  ・その他、/bt/, /comis/, /macro/ 等も準備されている。  ・現在準備されているpedestalはヒストグラムのビン決めの関係で0.5カウント大きくでる。   またファイルの中身が0が詰まっているような、自動作成に失敗したランがある。   ミーティング後に訂正して更新する。  ・解析は原則としてjlccalsv上に準備された共通のゲイン・ペデスタルをもちいること。   各人が各人独自の値を用いると、特に学生の場合卒業後その結果が再現出来なくなる危険性がある。   また担当測定器のゲイン・ペデスタルを更新した場合は即jlccalsv上に反映させること。 c) DAQ(松本氏)  ・今回の問題点    Esum=0問題(CAMAC-ADCデータは正しく入っている。FB-ADCが正しく入っていない。)     もしDAQの問題だとすると       ソフトの可能性は殆ど無い。       ハードだとすると、モジュールクリアが悪さをしている可能性があるかどうか、       変更した時とデータ時刻との相関を確認する必要がある。    pedestal自動生成が失敗する原因       見た限りではIregは正しく入っている。(Dec20付jlccal宛メールも参照)  ・次回への課題    FB上位16ビットが読み込めない - - - device driver ?SIS4100故障?SIS3100/1100(Bit3に対応するもの)試す?       三原氏・山鹿氏のシステムでは見えているとのこと - - - setup借りてみる?他のOS試す?    遅い - - - Primary addressingが1回で出来ない、DMAが出来ない。(ソリトンの人に来て貰う話は凍結中)    データモニタがなかった - - - PAWのshared memoryにデータをしまえなかった。 d) ペデスタルドリフト&幅   川越氏:トリガ系関係( http://jlccalsv.kek.jp/~kawagoe/ 参照のこと)   伊藤氏:SSMX関係     ・ch 3,4,5,6は他よりもドリフトが大きい:Linear FI/FOのせい。     ・PreSHの出し入れ時にジャンプが起きている。     ・ped幅はσで2〜4カウント<-->MIPピークはこの上〜20カウント   山田氏:TEM関係( jlccalsv.kek.jp:/home/yamada/meeting/2002dec.pdf 参照のこと) e) ゲイン変動・ジャンプ   中村氏:KSMX関係     ・R216-217でMIPピークがジャンプしている<--> PreSH撤去のタイミング。                           いかなる因果関係で伝搬したかは不明   伊藤氏:SSMX関係     ・温度依存性を除けば基本的にフラット。   NEM, TEMはこれから。NEMは条件を満たすラン数が少なく、できないかも。

2)ビームライン測定器

a) T1, T2, T3:川越氏( http://jlccalsv.kek.jp/~kawagoe/ 参照のこと)   ・T1LのADCスペクトルが変なランがある--->PMT-LG間接着不良のため。   ・ライトガイドのチェレンコフ光もトリガされており、解析にあたってはADCカットが必要。   ・T3L ADCゲインがR#394-395でジャンプしている。   ・T2のADC分布のテールは他よりものびているように見えるが、2粒子カットが出来るほどかどうかは不明。   ・TDCはおしなべてリーズナブルな振る舞い。所々にジャンプはあるが、大体フラット。   ・3GeVまではπ/pも分かれる。4GeVは無理。   ・TDC3LはR#192以前はデータ入っていない。   ・トリガ上のビームプロファイル(松永・永野マクロ使用)もリーズナブル。但しT1はずれているもよう。 b) C1, C2:竹下氏   まだ途中。pedestal問題の解決が先。efficiencyはほぼ100%のもよう。 c) TDC calibration & ADC gate:竹下氏   ・TDCは23.0count/nsec。ただし1チャンネルしか測定していない。    これは川越氏のπ/p-ToFとコンシステントのようだが、計算して確認する。   ・ADCのゲートを10ns遅らせた測定の結果、遅らせない場合との差は見られなかった。 d) mu, pi, veto:中村氏 ・pion L/R ADCゲインが2倍違う。 ・pion Lでペデスタルが取れていないランが非常に多い。 e) ドリフトチェンバー 松永氏 ・Drift Functionの較正を全ランについて行なう事は無理。セットアップ区切り毎にだす。 ・初めのHigh-Intensity Runではいまいちうまく求まらない。 ・長期ビームオフ後はガスが悪くてうまく求まらない。〜15%ドリフト速度が違う。どうすべき? ・最後の方の測定ではインクルーシブランが少なくて較正出来ない。 ・T3上での分布の位置・幅がカウンターの位置・幅に合うように較正した。 ・T3以外ではそれが出来ないため、位置の拘束点が足りず較正に不定性が出てしまう(傾き+オフセット)。 DeFocus Runを取らなかったのは失敗であった。 TEM-stripを使えないか試みるべき。 永野氏 ・スリットが広い時と狭い時の、TDC分布における全ヒット・1stヒット・トラック上ヒットを比較した。  広い時は有効ヒットは1/3位、狭い時はほぼ100%有効。但し損得は不明。 ・トラッキングのresidualは4GeVe-で0.18mm位、muonで0.2mm位。 ・トラッキングで4点要求で600イベント、3点以上要求で400イベント。  この比からチェンバーのヒットのefficiencyが出せるが、まだ計算していない。 ・トラッキングの効率は3点以上要求の時、スリット広で50%、狭で90%。

3)測定器群

a) PreSH:藤井・・・骨折のため不戦敗 b) 神戸SHmax 岸本氏 ・Xsmx分布を、3ストリップ重心、5ストリップ重心、及びブライトウィグナーフィットで求めた。 ・Xsmx vs. Xdcの2次元分布にうねりは見えない。 ・Xsmx - Xdc の幅は〜3mm@4GeV。(重心法もBWも) ・最も良い位置分解能を与えるSMXのZ座標は、測量値よりもかなり小さい(~700cm)。  トラッキングの傾きがまだ正しくないためと考えられ、トラッキングのチェックに使えそうである。 ・位置分解能のエネルギー依存がきれいにでている。  またストリップ方向への位置依存性も出ていて、光量依存性が現れていると思われる。 中村氏 ・全ストリップのエネルギー和でe/pi識別を試みた。eに対する分布のピークは32MIP/2面位。  カットを20MIP位に置くと、e=90%, pi=1/10 位になる。 c) 信州SHmax:伊藤氏 ・MIPシグナルピークはペデスタルから20~25カウント離れている。  ペデスタル幅が2~3カウントなので、5mm厚でも行けそうである。 ・ゲインの温度依存性が見えた。 ・y-scan(ストリップ長手方向)も見えている。2成分減衰に見える。 ・ハマホトのデータシートとゲイン測定値の間に良い相関が確認出来た。 ・4GeV e- に対して16MIP相当の出力があった。KSMXと一致する。 ・PreSHとSSMXには相関が見えなかった。原因まだ不明。 d) 新潟CAL アリスタ氏(小野氏代読) ・DCトラッキングは松永・永野版をrootに移植。同様の結果を得ている。NEM上のプロファイルも良さそう。 ・R#456 DC xx'相関に折れ曲がりが見える。ワイヤーが見えているのか?絶対アラインメントに使えるか? ・トラッキングの分解能は松永・永野値よりもまだ随分悪い。 ・NEMゲイン較正誤差〜0.4~1.1%。元になるプロットがなくて妥当性議論できず。 ・NEM上で細かくメッシュを切って電子解析をするのは難しそう。  10ラン足し合わせて5mm角にメッシュを切ってみた。 ・ファイバー付近は2mm幅のストリップに切ってやってみた。  隣同士のゲインあってない。  タイルごとに別々にプロットして欲しい。境界のぼけ具合で色々わかる。  誤差棒が長い割にはばらついてない。隣同士の点に相関があるか? 小野氏 ・太陽電池4層読出した。1GeV e- と4GeV e- のデータを取った。 ・4GeVではペデスタル(ピーク40counts,幅40counts)と信号(ピーク90counts)で違いがある。 ・1GeVの信号<4GeVの信号である。 ・有機半導体では信号とペデスタルの分布に有意な差はなかった。 ・各層読出しのエネルギー和まずまずの振る舞い。解析はこれから。 ・各層読出しの光量は十分あったのか? e) 筑波EM 山田氏 ・gain calibrationのevent selectionはゆるめ。(横直隣にはシグナルがなく直後層にはシグナルが有る) ・Gauss fit, Landau fit両方試したが殆ど差はない。G-Fitを採用した。(G/Lのプロット見せてとの声あり) ・山本氏のevent selectionはもっときついが、相関は良い。(山本/山田プロット見せてとの声あり) ・コンスタントの誤差は1.5~2.0% ・シャワー位置をガウスフィットで求めた。DC位置との差の分布幅は〜3mm。これは1cm/root12と同じ位。 ・シャワーの方向を求めた。DCで求めた軸とのずれは〜0.7mm/Xo位。斜め入射の解析はまだ。 ・G-fitで求めたシャワー位置のうねり補正はまだしていない。 永野氏 ・0.5mm幅のメッシュを切ってマッピングをした。ストリップの境界での落ち方がだらだらしすぎている。  DCの精度より遙かにわるい。光 or PMTのクロストークか? ・シャワー位置を7ストリップの重心法で求めた。DC位置との差の分布幅は〜3mm。 ・シャワーの方向を求めた。DCで求めた軸とのずれは〜65mrad位。(山田値とコンシステント)  これに対してDCで求めた軸の精度は2mradで無視できる。 ・リニアリティ、エネルギー分解能は山本さんが重点的にやっているが今回欠席。  永野解析では3GeVでの分解能〜10%(山本値〜8%@3GeV)。また4GeVの測定エネルギーは明らかに落ちてる。 山内氏 ・408nmのレーザーを用いてPMTのサチリ(gain vs HV)を調べている。入射は0.83mmファイバー。 ・1pixel内の中心・四隅の5点でゲインを測定し、これを全pixelについて行なった。スキャンはPMTを動かした。 ・1回の測定誤差は1%、再現性は1%よりも良い。 ・ピクセル間のゲインの相対的ばらつきは100~70位。ピクセル内のゲインのばらつきは隅が数%低い。 ・PMTのゲインとcalibration constantとの相関は、〜20%の幅がある。 ・HVが800V位からサチリだす。出力で言うと数十pC位からサチリだす。  レーザーのパルス幅は不明だが、PMTの出力幅はオーダー10ns。 ・実際の4GeV e- データでは、ADC出力がこれより大きいイベントはかなりある。補正が必要。 ・HVではなく入射光量を変えた測定も行なう。光減衰器が今日届くはず。 f) 全体性能 ここまで解析届かず。

[II] 次回のビームテスト

 2003年度のPS運転スケジュールについて今年度と同様と想定していたが、遅い取り出しは7月頃と年明けになりそう。 また7月頃の運転は8GeVになる可能性がある。はたして7月までに準備が出来るか議論した。  ・筑波EM:現構成のままでサチリ対策のみ行なう。従ってreadyにはなるが、4GeV e- が出なければ意味がない。  ・新潟EM:出来れば6SLまで増強したい。マンパワーはあるが予算的に問題になるかも。 7月までにreadyになるためには、4月に共栄へ、従って2月にはシンチ発注が必要。 必要経費を早急に藤井が積算してみる。  ・信州SMX:希望は5mm角シンチ+CMS-APD。CMS-APDが入手出来なければ現構成で拡張することになるが、 これには〜100万円かかる。安いAPDではダメであろう。 Si-PMが間に合う可能性はない。年明けなら間に合うか?  ・神戸SMX:EBCCDが7月に間に合う可能性は低い。61ch-HPDは可能性はあるかも。  ・7月にやらないと次は2004年になって、ノウハウが引き継がれない。  ・7月はマッピングを重点にデータを取り足す、という方針はありうる。但しPAC対策が必要。   もう少しデータを見てみないと判断が難しい。2月上旬のM論提出後にミーティングを行ない、データを見る。   この結果必要と判断されれば2月中旬にPACへ申請する。  ・川越氏の科研費が若干ある。7月に向けて緊急に発注すべきものがあれば教えて欲しい。   ー>新潟用の光ファイバーコネクタは有力候補。

[III] シミュレーション・オフラインソフト

 ・ビームテストセットアップでのシミュレーションを、アリスタ氏がG4で、山本氏がG3で行なっている。  ・ジオメトリの共有が必要:藤井が構築する。  ・イベントディスプレイが欲しい。:とりあえず現存しているサブディテクターごとのものを神前氏に集約する。

[IV] その他

・次回のミーティング:2月上旬、M論提出後につくば地区で。但しKEKへ来る員等旅費はもう無い。追加も無し。 ・DESY/DUBNAとの共同研究案:藤井がメモを流した。大筋は了承。