17-July-2000
ミーティングメモ
藤井芳昭
日 時; 2000年7月15日(土)
場 所; KEK計算センター第2会議室
Texas A&M (via TV)
参加者;梶野氏(甲南大)、掃部氏(Texas A&M)、川越氏(神戸大)
金氏、魚住氏、石澤氏、中田氏(以上筑波大)、
竹下氏(信州大)、藤井氏(KEK)
[I]ビームテスト解析報告
1)T912 @ FNAL
a)HCAL解析(魚住氏);Transparencyはこちら
Systematic Error を評価するため、テストモジュールのGEANT Simulationを
走らせている。(資料はこちら)
i)GEANTが与えるpionエネルギー分解能の定数項が9%と大きすぎる。
カロリメータのまわりを取り囲む鉄に対するエネルギーデポジットは
小さく、リークとは思われない。
ii)シンチの平均光量をベンチテストの測定に従ってばらつかせた。
pionに対する影響は小さいが、電子の出力は約4%ばらつく。
iii)鉛の厚みを実測に従ってばらつかせた。影響は小さい。
(鉛厚測定結果はこちら)
iv)タイル1枚での光量分布の影響はこれから。
b)PreSH/SHmax解析(川越氏)
i)Preliminaryな解析は一応完了し、ドラフトを書いた。(こちら)
e/pi識別は良い結果が得られている。特に縦プロファイルが良い。
==>どのセクションが効いているのか興味がある。
ii)今GEANT simulationを走らせているが、プリシャワーに対する
エネルギーデポジットが合わず苦労している。
==>上流の物質が予想以上に厚く(0.3Xo?)、photonが来ている可能性もある?
2)縦シャワープロファイル(中田氏)(資料はこちら)
i)pion-fluctuation-parameterの対角化を引き続き試みているが、
うまく出来ない。
ii)対角化は置いておいて、e/pi識別を試みた。その結果42次までのベクター
全てを用いて1/100以上のpion rejectionが得られた。
これに対して通常の「i-層目までのエネルギーデポジット」を用いると
6層目までの時にベストで、ベクター法とほぼ同等の結果が得られた。
iii)T411-part2に対しても同様の解析を試みた。pionの対角化はやはり難しい。
e/pi識別も行ったが、通常のエネルギー比よりも若干悪い結果が得られた。
3)T411 EM4:2+HAD8:2(藤井)(資料はこちら)
i)依然としてmuon-peakを算術平均で定義するかフィットで求めるかを検討して
いる。奥に進むほどmuon出力が小さくなるような小さな効果は、フィットでは
失われる。今のところ算術平均で定義するのが良いと判断している。
ii)muon-peakをフィットで求める場合の、タイルからの光電子数の違いによる
スペクトルの形の違いの効果を確認した。光電子数が6個程度以上ならば影響は
無い。我々のCALでは平均6.5個であり、ギリギリながら影響は少ない。
iii)実験データのmuon selection criteriaを決定した。
[II]各大学のR&D状況
1)信州大学
シンチストリップ用のシンチの見積もりをBicronからとったが、高すぎるので
見合わせている。Si-padは甲南大から借用した。担当している4年生が現在
就職関連で忙しく、それが終わったら本格的に始める予定。
2)筑波大学
ストリップ型EMCALに用いるタイルは今月末納品予定。その特性を測る
スキャナーを立ち上げている。4年生2人が担当しているが、大学院入試が
あるため本格的に仕事が始まるのは9月になる予定。
3)神戸大学
61ch-HPD用の64ch-PreAmpを購入する予定。(資料はこちら)
また、EBCCDについても4年生(蟹田氏)を一人割り当てている。
4)甲南大学
APDの磁場テストを含む山田氏の修論が配布された。またwebにも載せてある。
彼の修論でまとめられたAPDの弱点は、ゲインが小さいことと光子が入射した時の
コンバージョンポイントのばらつきである。磁場に対しては十分不感である。
5)KEK
鉛のスタディについては進展なし。
[III]シミュレーション
1)Full SimulatorへのCALの組み込み(石澤氏)(資料はこちら)
i)CALに10GeVの電子とpionを打ち込み、Overall Normalization Factorを決めた。
線形性は実現されていない。
==>CAL前の物質量の影響は無いか?CAL直前から打ち込んでみては?
ii)タワー境界などのレスポンスを調べた。数%レベルのへこみがある。
2)Full Simulatorの宣伝(藤井)(資料はこちら)
i)Full Simulatorの虫出しをするために、heavyに走らせる必要がある。
簡単に走らせられるので、是非学生さんに使ってみて欲しい。
ii)クラスタリング、トラッククラスタマッチング等のプログラムをCALグループで
準備する必要がある。QuickSimlator用のものは既に存在する。その
チューニングで対応できるのかどうかは疑問だが、まずはそこから始める。
台北のWSにはきついが、FNALのWSではFull Simulatorを用いた解析を
報告出来るようにしたい。
[IV]その他
1)台北のACFA-LCWSへは金氏、川越氏、藤井の3名が出席する。CALの報告は藤井が
行う。FNALの報告については誰が何を報告するか事前に入念に検討する。
2)魚住氏がTevatron Run-II comissioningに参加するため、9月上旬から10月下旬
位までFNALに行く。渡米前に論文のドラフトを回覧して行く。
3)次回のミーティングは信州大学で11月25日(土)13時から行うこととした。
Return to CAL MEMO page