第20回リニアコライダー計画推進委員会議事要録
日 時 平成15年5月20日(火)13:30〜16:50
場 所 4号館 セミナーホール
出席者 戸塚、小林、小間、神谷、近藤、高崎、黒川、田内、宮本、榎本、佐藤、横谷、中村、駒宮、野崎、山本、清水、生出、吉岡、福田、陳、峠、松本、早野、肥後、上野 各委員
(欠席者 岡田、新竹、西川、浦川 各委員)
オブザーバー 19名
配付資料 1.第19回リニアコライダー計画推進委員会議事要録(案)
2.リニアコライダー計画推進委員会委員名簿
3.リニアコライダーを巡る国際的状況
4.ACFA Symposium in India報告等
5.OECD GSF CG-HEP議事
6.GLC「Roadmap」レポート編集・印刷・配付状況
7.海外出張報告(SLAC)
8.LC加速器関係報告
9.リニアコライダー計画推進委員会規則、他
10.機構長SLAC訪問予定表
議事に先立ち、機構長から、「平成9年6月13日付けのLC推進室設置に関する機構長裁定において、LC推進室長は機構運営協議員会の意見を聴いて、機構長が指名することになっている。これまでどおり、機構長自らLC推進室長を務めることとしたい。また、6月中旬に開催される機構運営協議員会において承認をとるようにする。」旨の提案がなされ、了承された。また、LC推進委員会規則により、委員長はLC推進室長が務めることが決まっており、機構長が委員長となる。また、小林素核研所長が委員長から委員長代行に指名された。なお、委員長から、黒川委員および野崎委員を、幹事に指名したい旨の提案があり、了承された。幹事の主たる役割は、議題の調整と議事録の作成である。
議 事
1.
報 告
(1)
駒宮委員から、資料3に基づき、LCをめぐる国際状況について報告があった。
(2)
黒川委員から、インドへのACFA代表団の派遣と4月17-18日にインドのCATで行われたACFA LC Symposiumについて、盛会でありシンポジウムの総参加者は100名にのぼった旨の報告があった。
(3)
峠委員から、3月27日にイギリスで開かれたOECD-GSFのConsultative Group Meetingについて、来年1月に開かれるOECD閣僚級会議でstatementを採択してもらうべくGSFに提案することとなり、現在はstatmentの文案を検討中である旨報告があった。
(4) 機構長から、文科省に対するLC計画の説明の状況について報告があった。
(5) 野崎委員から、自治体の対応についての現況を報告があった。
(6)
峠委員から、Roadmapの今後の出版の方針について報告があった。最終印刷部数は、Executive Summaryについては、日本語版3000部、英語版2000部、また、本体はKEK
Reportとして2000部印刷する予定である。
(7)
峠委員から、日本から8名の代表団による4月21-22日に行われたSLAC視察について報告があった。
(8) 榎本委員から、GLCTAの状況について報告があった。
(9)
加速器のR&Dについて、1)次回のISG meetingが、17日から20日にかけてSLACで開催される予定であること(神谷委員)、2)加速管の長さの変更に伴うパラメータの変更について(横谷委員)、3)ATFの現状について(早野委員)、4)クライストロン開発状況について(陳委員)、5)加速管開発状況について(肥後委員)、6)C-band開発状況について(松本委員)、報告があった。
(10)宮本委員から、4月25日のLC
Physics Study Groupの立ち上げmeetingを行った。理論と実験を合わせて国内から70名が参加した。1TeV以上の物理の意義について今後議論を行いACFA
WSと2004年春に開かれるLCの国際WSに成果を発表する予定である。岡田、宮本が全体のコーディネーションを行う。年内に中間報告会を開く予定である。また、測定器R&Dについては、現実的なデザインの確定をめざし、検討を進めている。夏頃に、測定器検討会(仮称)を開催することを検討していることが報告された。
(11)田内委員から、サイトスタディの活動状況について、東大通りの近くで、4月17日の夜から継続して振動測定を行っている旨の報告があった。
2.協 議
(1)
機構長から、a)今後は、何かを始めるにあたっては、まずこの委員会で報告をしてから始めるようにしたい、また、b)これまであったグループを専門委員会として位置づけ、委員を明確に責任体制を明らかにしたい、c)本日は、この提案を行うにとどめ、次回に具体的なことを決めたい、という発言がなされた。議論の結果、次回の推進委員会で具体的な議論を行うこととなった。
(2)
榎本委員から、「サイトスタディグループの報告書の中に、地質、土木、建設、社会・自然環境保全などについて知識を有する有識者と学識経験者を含むサイト委員会を設け候補地を絞り込むこととある。これをふまえ、サイト評価委員会を設置するためのワーキンググループを立ち上げることを提案したい。このワーキンググループの役割は、サイト評価委員会が候補地を絞り込むのに必要な技術的な評価事項を検討することにある。」との提案があり、了承された。また、このワーキンググループのメンバーとして、加速器から菅原氏、素核研から田内氏、機構外から野崎氏、また機構施設部から宮原氏にお願いすることになった。
(3)
機構長から、「LCを中期計画にいれることは必須であると考える。具体的な対応は機構長に一任してほしい。」との発言がなされ、了承された。
(4)
駒宮委員から、ILCSCについて、「ILCSCのサブコミティーとしてパラメータコミティーがあり、アジアからは駒宮と韓国のDonchul Son氏が委員である。加速器サブコミティーは人数の増加がなされ、横谷、吉岡、浦川、峠の各氏が委員である。この他にWise-Personsコミティーなる委員会がつくられ、テクノロジーの選択について議論することになる。ACFAから4名を推薦することとなっており、人選はACFAの問題である。今のところ、小柴、菅原、インドのBhawalkar氏がACFAからの候補者となっており、もう一人は検討中である。Wise-Personsコミティーは今年の夏に設立される予定であり、ILCSCが各リージョンから推薦された4名の中から3名を選ぶことになる。このコミティーの議論は公開にすべきであると、ILCSCに要求するつもりである。また、このコミティーのmandateはILCSCで決めるようにと、ILCSC議長のTigner氏に申し入れてある。」旨の報告がなされ議論を行った。
(5)
機構長から、次回ILCSCでPre-GLCCが議題となるので、次回の推進委員会で議論したい旨提案された。
(6)
機構長から、「6月2-3日とSLACを訪問するので、基本方針を議論したい。」という提案がなされた。議論の結果、駒宮、神谷、小林、および推進委員会幹事で対応を相談することとした。
(7)
峠委員から、GLCへの名前の変更を欧米に広報すべきであるとの意見があり、田内氏に対応をまかせることにした。
(8)
宮本委員から、これまではAnnual Reportの原稿を岩田氏が書いていたが、今後は宮本氏の担当としたい旨の提案があり、了承された。
3.その他
次回は、6月26日(木)13:30から開催予定。