第2回リニアコライダー計画推進委員会議事要録(案)

 

 

日  時  平成16年7月30日() 13:30〜15:10

 

場  所  4号館セミナーホール

 

出席  小林、神谷、高崎、黒川、岡田、田内、宮本、榎本、佐藤、横谷、竹内、

野崎、西川、尾崎、山内、大森、生出、吉岡、陳、峠、浦川、松本、早野、肥後、森、山下 各委員

戸塚機構長

(欠席者:小間、近藤、駒宮、山本、新竹、清水、福田、上野、相原、金、

中西 各委員)

オブザーバー:7名

 

配付資料 (1) 第1回リニアコライダー計画推進委員会議事要録(案)

     (2) 推進室活動報告

     (3) LC加速器関係報告(H16年7月分)

     (4) 物理測定器関連報告(6-7月)

 

1.機構長報告

戸塚機構長から、次のとおり報告があった。

(1)7月に開催されたCERN Council では、「@LHCの早期実現、ALCでの精密実験はLHCと相補的である、BCLIC開発を強化する、CTeV LCに向けたUser Societyの活動を”recognize”し、”encourage”する、D2010までにLHCの結果と加速器開発状況を検証する。2004-2007GDI”Light”であるべき」などの方針が示された模様である。

(2)ITRP8/11-13 Pohang(韓国)で開催される。ILCSC 8/19北京(中国)で開催され、ITRPの報告、GDI Central teamのホスト、Director 選出について議論する予定。ICFA Meeting 8/20に開催されILCSCの新議長を選出する。ITRPRecommendationが出された場合にはPress Release が行われる予定。

 

2.FALC報告

山内委員から、次のとおり報告があった。

(1)7/26-27Londonにて開催された

(2)主な合意内容は

LCには重要な物理があるので、2010年まで待つのではなく進めていくことが重要である。ただし、組織は将来変更が可能な”Light”なものであることが重要GDIDirector経由で資金を配布するスタイルは、”Heavy”であり不適切である。

・現時点で全てのプロセスを確定するよりは、状況を見極めながら一歩ずつ進めるのが適切である。

GDI立ち上がっても、任意団体であるので加速器R&D予算を監視する仕組みが必要である。FALCの中に小委員会を作って案を作る。日本のGlobalization委員会の報告も持っていってあるが、議論はこれから。

(3)日本としては J-PARCなど現行計画が最優先であり、LCに関しては国際的状況を見極めつつ、技術的見通しがはっきりしてから、態度を決める方針である」と表明した。

(4)次回は、9/16-17CERNにて開催予定。ITRPの結果を見てFALCの対応を議論する。

(5)日本以外のアジア諸国への参加呼びかけを行っている。

 

3.その他諸報告

(1)推進室報告

高崎委員長から、「頻繁に会合を持ちITRP対応、概算要求準備などを進めてきた。要望などあれば室長まで連絡するように。」との連絡があった。

(2)加速器報告

早野委員から、マルチバンチ・トレインの後半部でのエミッタンス増大を抑制するため、9.3A-hourの真空チェンバーの焼き出しをした。結果、後半部でのエミッタンス悪化はなくなったが、それでも、まだ単バンチエミッタンスの2倍ほど大きい旨の報告があった。

(3)LC研究会報告

浦川委員及び尾崎委員から、約10名の米国視察団が、BNL、オークリッジ、FNALSLACを訪問し、日本企業の取り組みや各社技術の紹介を行った。有意義な調査であり、今後の課題やコスト削減につながる多くの知見が得られた旨の報告があった。

 

4.GDO対応に関する協議

高崎:ITRPの結論が出たら、GDOCentral Team Region Teamへの対応など早急に進めていかなくてはいけない。結論がWarmの場合にはなんとなく準備が出来ていると考えているが、本当に大丈夫か?Coldの場合にはどうするかまったく議論が出来ていない。本日は今後の対応について、皆さんの忌憚ない意見を聞かせて欲しい。

吉岡:Coldの検討をした経緯から、Coldにしても企業、研究所に十分な技術があるので、それを前提にしたらどうか?

高崎:どのColdなのか?

山下:GDIで世界で協力して問題点を見直して新しいCDRをつくるのだから、それが基本となる。

吉岡:日本は基幹部分をやる意志も能力もある。

野崎:Cold100%やってきた人はいない。機構の中でColdの専門家を再配置できるのか?

神谷:加速器施設としてどうするかの議論はしていないが、Superに興味のある人は何人かいる

浦川:Coldはダンピングリングが難しい。また、ルミノシティーを出すためには衝突点回りでの高品質のビームコントロールが重要であり、そのためにATFは非常に役立つ。米国や欧州(DESYを含む)でも同様の意見がある。CERNCLICのためにKEKとの強いCollaborationを望んでいる。

高崎:Coldになった時、短期間に移行できるのか?

黒川:ColdSuper Cavityをどれだけ作れるかが重要。基本的技術は持っている。急速には移行できないが、長年の経験を生かして体制の確立を図るべきである。

峠: @Coldになった場合、どこかのセクションを担当することは十分に出来る。加速器家としての基本的素養はあるはずだし、チームの再編成はやれば出来る。A加速器施設や物理のリソースの再配分が重要だ。今、核になっている人がそのまま核になるほうがいい場合もあるし、そうでない場合もある。ただし、これはColdの場合に限らない。大変だが、どちらになってもきちんとした体制を作らないといけない。BTechnology Choice Design Choiceは縮退していない。どちらになっても、Designを十分に見直す必要がある。ITRPの結論はそのような意味であることを、Press Releaseの中に含めるように、機構長は働きかけて欲しい。

西川:TESLA, NLC/GLCは各々Originalityをもって開発を進めてきたものであるのだから、ITRPの結論後、ゼロにリセットして、もう一度、始めから競争をするというのはおかしい。ColdになったらKEKは一歩引くという立場もあるのではないか?

陳: Cold技術が日本で可能かどうか自分なりに検証した。その結果、Super Linacのかなりの部分の中核を担って行けるという感触は得た。

浦川:Coldの場合、ダンピングリングを必要としないDC的なビーム運転に変えて、電子陽電子ビーム強度を小さくしても高ルミノシティーを実現するアイデアがある。この案はビーム運転の安定化には適しているが、高電界を連続的に実現しなければならないので、非常に難しい。

高崎:ATFをどうするか、GLCTAをどうするかということについて、意見は?

野崎:TESLADRは十分詰められていないと聞いている。今後、DRを詰めていく必要があり、ATFのチームはその中核になる。

高崎:ATFを動かしつづけるのか?GLCTAは続けるのか?

田内:ATFのビームを使ってStudyは十分出来る。Compact Final Focusの実証はATFでしか出来ない。ATFTechnology Choiceにかかわらず運転すべきである。

黒川:GDIが発足し、Central Teamの下にR&Dを進める際にRegional Teamとしてどういう方針で臨むのか、これを検討する時間として数ヶ月程度はあるのか?

山下:自分たちの方針を出来るだけ早く出してこちらから提案すべきである。

機構長:GDEは今年中に作る。CDR1年で作るので、TESLAゼロに戻すのはなかなか出来ないだろう。CDRから2〜3年で概算要求するためのTDRを作らないといけない。Regional TeamDirectorCentral Teamに入る。Central TeamはRegional Teamに何をさせるかを決めるが、一方でRegional Teamは自分たちのProposalを持っておかないといけない。ただし、新しい予算はないので、今の体制で進めざるを得ない。

野崎:日本ではこんなことが出来るというリストを作るべきである。

高崎:推進室でも議論した。Warmになった場合について、意見は

峠: GDOに向けた組織、体制の検討は、Warm/Coldにかかわらず出来ていない。個人的なレベルでの意見はあっても、全体としての検討は出来ていない。ITRPが結論を出して、GDOが具体的に動き出すまでに決めないといけない。人の移動については十分良く検討する必要がある。

高崎:Warmの方は、課題の把握が出来ているので、考えやすい。Coldの場合は把握できていないのでもっと難しい。

野崎:いずれ、3極が共同して行うことになろう。日本は何が強いか、見極めをしたほうがよいのではないか?

山下:今までのR&Dフェーズから、今後は工業化のフェーズになる。今までと金の使い方や、人の使い方のスタイルが変わるのは当然。

高崎:ATFの運転はどうするのか?「ATFの運転を停止する」ということはあるか?

佐藤:デザインを固めるために何を行い、それをどの国が分担するかはCentral Teamの方針次第であるので、それが出るまでは決められない。

高崎:Coldになったら、ATF以外にもやることはたくさんあるのではないか?

佐藤:世界的に決めるのだから、Central Teamと相談して決めないといけない。

横谷:GLCTAX-BandR&Dである。Coldの場合、これを続けるかどうかはKEKの判断で出来る。Coldと決まっても、X-BandR&Dを継続するというオプションはある。

生出:それは、LCとは関係のない話であり、この委員会で議論する必要はない。

高崎:ATFを全て捨ててRF Lab.にするとか、そういう極端な意見はないのか?

田内:Coldが決まった時点ではTESLAの施設の活用が前提。全くDuplicatesした施設をKEKに作らないほうが良い。

峠: GDIがやることは、今までやってきたことや研究項目のリストの作成、また抜け落ちている課題の表を作り、優先順位を決めることである。その際にATFの順位が高ければATFは継続となる。今は日本グループとして表への入力をする必要がある。ATFの存続はこの順位で決まる。

大森:優先順位について、こっちとしての戦略はあってよい。

野崎:場所を動かせない施設と人的資源は一致していない。仮にドイツに施設があれば日本から出かけていく可能性もある。

山下:産業化するにはRegional Teamが地元の国とやるのが効率的である。その際には日本は最も主要な部分であるMain Linacについて企業といっしょにやることが最重要と考える。

竹内:ColdになったらWarm LCに関する研究が終了するということで良いのか?あるいはバックアップとしてWarmの研究は継続するのか?

神谷:ATFInjectorR&Dとして使いたい。それ以外の部分、X-bandなどは他の用途に使うのであればR&Dとして残るが、お金のレベルは大幅ダウンになるであろう。

高崎:今日の目的は意見交換である。ITRPTechnology Choiceが決まったら、議論して決めたい。推進室のあり方なども含めて意見があれば連絡していただきたい。

田内:概算要求はTechnology Choiceにより内容は変わるのか?

神谷:Technology Choiceの前に概算要求は決まっているであろう。

機構長:日本としては、WarmBestであるという立場に変わりはないので、今日の議論については外へ出さないようにしてもらいたい。本日の意見は、次回ITRPで結論が出たらWarm/Coldにかかわらず、既存リソースを活用し、R&DContributeする方向であると理解しているJ-PARCの予算が最優先であるので、手持ちのリソースを活用することが重要である。また、各界に非公式にLCをめぐる情報を伝えることも重要であろう。ILCSCに対しては、Coldになった場合、ColdContributeするとは言うが具体的に何をするかはまだ言わないことにする。

高崎:推進室にはお金も人も十分にないことを理解していただきたい。皆さんの意見を集約して進めていきたい。

大森:我々はColdになっても、LCをホストするという方針か?

高崎:そうだ

斎藤(オブザーバー):TESLATDRは見直しが必要である。日本の技術をベースにして何を取れるかを念頭にして提案を行わないといけない。ColdでもWarm以上に核心的な部分が取れるはずである。