第1回リニアコライダー計画推進委員会議事要録(案)
日 時 平成16年5月18日(火) 13:30〜17:00
場 所 4号館セミナーホール
出席者 小林、神谷、高崎、岡田、田内、宮本、榎本、横谷、竹内、駒宮、野崎、
山本、西川、尾崎、山内、大森、生出、吉岡、福田、陳、峠、早野、肥後、上野、森、山下、金、中西 各委員
戸塚機構長
(欠席者:小間、近藤、黒川、佐藤、新竹、清水、浦川、松本、相原 各委員)
オブザーバー:12名
配付資料 (1) 第27回リニアコライダー計画推進委員会議事要録(案)
(2) リニアコライダー計画推進委員会名簿及び同規程
(3) Meeting of Funding Agencies
to discuss the status and Funding prospects for a linear collider of 0.5-1TeV,6
April 2004,London,UK
(4) ITRP(International Technology Recommendation Panel)関係報告
(5) LC加速器関係報告(H16年5月分)
(6) 物理・測定器専門委員会報告(2004年5月18日)
(7) GDO Central Team及びRegional
Team招致に関わる潜在的問題に関する検討1(オフィス・スペースの確保に関する中間報告)
(8)
「X-band LC Overview」コメント用参考コピー(席上配付)
(9)
ポスターリスト(席上配付)
(10)Responses
from the C-band Group to the questionnaire from ITRP
(席上配付)
1.推進室及び推進委員会の構成について(高崎推進室長)
・資料2に基づき、委員の構成と任期は来年3月までであることの報告
・委員長は高崎委員、委員長代理は次回までに委員長が指名する
・幹事は峠委員と山下委員、書記は宮本委員が行う
・推進室員として、横谷、峠、早野、山下各委員で構成する
なお、今回は時間がないので「FALCの報告」と「ITRP対応について」のみについて議事を行いたいと、室長より説明された。
2.FALCについて
山内委員より以下の報告がされた。
・4月6日にイギリスで開催され、主要国の財政担当官とCERNの代表が参加した。今回は2回目の会合であるが、日本の参加は今回が初めて。日本からは文科省担当官および科学官の山内氏が参加した。
・DOEからは「『20年計画』は議会の承認を受けたので重みはあるが、金の保証はない。50M$以上の計画について検討され、再検討は10年後までない。」CERNからは「7月19日に開催される特別理事会でLCに対する態度を決めるが、LHCの結果を見てLCの設計を決めるべきであると考えている。」等が報告された。
・FALCとしては、2015年実験開始を目指すというILCSCの方針は財政的問題は別にして、おおむね理解している。
・CERN、フランス、イタリアには「技術的、物理的にはっきりしない段階で後戻りできない結論を出すべきではない。」との意向があり、FALC第2回会合以後の電子メールによる議論の中で、Minutes(資料3)の5、6のような結論がまとめられた。
・「日本とアメリカが建設するSub-TeV LC」という見方がFALCで行われたが、文科省は「まだLCを建設すると言う最終的結論を出しているわけではない。」と言うコメントを出している。
・今後のFALCの活動として、サブグループを立ち上げ若干Formalにしたいという意見があった。文科省は、サブグループはFormalなものではないと言うことで立ち上げを了承した。
報告にもとづき、以下の議論がされた
山本:「何のサブグループか?」
山内:「将来GDOの母体となるものである。」
田内:「これはGDIのサブグループである。」
山内:「次回のFALCは7月26―27日にロンドンで行う。ドイツが次回、日本が次々回という提案もあったが、中立的ではないということで却下された。」
野崎:「日本の提案は誰がしたのか?」
山内:「機構長の要請で文科省が行った。」
山内:「日本は、『日本政府はLCの学問的重要性を理解し、OECDが今年1月に提出した声明を支持しているが、2009年開始予定のLCへの日本の関与は白紙である。』と主張した。」
横谷:「FALC議事録の2010年までデザインすると言うのはILCSCが言っていることと違うのではないか?」
山内:「変えたほうが良いのではないかと言うコメントは出しているが返事はなかった。また、日米で年度の数え方が異なるというのもある。」
機構長:「FALCに日本がでたことが重要。今後もサポートして欲しい。これにはOECD声明が重要であった。今後のFLACに関するリエゾンは山内科学官である。意見は科学官に言うことが重要であろう。」
室長:「FALCの議事録に関して日本はどのような対応を取るのか?」
山下:「国際的にはWWSで検討することが重要である。FALCへ直接働きかけるべきかILCSCを通じて行うかは、検討中。文科省へも情報をきちんと流すことは重要。Sub―TeV
LCの意義をきちんと理解してもらうこと、2600名の署名のあるConsensus Report の日本語訳を用意すること、ITRPからの質問に対する日本語訳を用意することなどを考えている。」
室長:「推進室でまとめて意見を用意する。」
生出:「まとまるのか?」
宮本:「Global な合意のあることをきちんと伝えるべきである。」
山下:「LCの意義、重要性とコミュニティーの関係は別である。後者についてもきちんとした対応が必要。」
室長:「推進室はこの役割を果たしていかなくてはならない。」
野崎:「日本のコミュニティーの合意形成はJAHEPが行う。WWSがまとめているものなどはきちんと文科省に示す必要がある。」
室長:「機構長の求めに応じて行うのが正しい。」
駒宮:「FALCで物理の議論をするのはおかしい。」
山下:「FALCに対する働きかけを、ILCSCでやるべきか、WWSがやるべきか、それぞれ問題はある。」
駒宮:「どのようなClearな議論ができるか否かが重要である。」
野崎:「アジア諸国もFALCに参加したらいいのではないか?」
山内:「働きかけはしている。」
駒宮:「中国への働きかけはした。」
山下:「ドラフトは最終版か?」
山内:「添付資料3は最終版であり、一般公開してよい。」
室長:「次回会合を目指して、対応を進めていきたい。」
3.ITRP関係
(1)ITRP会合の準備(室長より)
「25-26日にKEKにてITRPの会合がある。発表内容の確認を本日行い、23日(日)には3号館で最終リハーサルを行う。」また、以下の講演について発表内容の確認行った。
・“X-Band
Linear Collider Overview” 峠委員
・“Status
and Prospects for Test Facilities” 早野委員
・“Facilities,
Manufacturing Industrialization and Cost” 榎本委員
・“Status
and Prospects for RF Technologies” 陳委員
・“Welcome/Closing
address” 機構長
・“Presentation
on C-band collider developments” (代理駒宮委員)
(2)ITRPの質問に対する、C-bandグループからの回答案が駒宮委員より示された(席上配付資料)。その取り扱いについて議論がされた結果、「ITRPに発表を聞いてもらい、その後文書での回答が必要かをITRP委員長のB.Barish氏に機構長が問い合わせる。」ということになった。
(3)ITRP
Meeting FourのOpen Session はTV会議で公開する。
4.その他
室長より、「推進会議への要望は、メールなどで委員長か幹事に伝えてほしい」との発言があった。