ILC Task Force Subgroup
浦川順治、横谷馨
(revised on Jan6.2004)
表記の会合が2003 年12 月3 日から5 日にBNL において開かれた。出席者はBNL より尾崎(議
長)・Mike Harrison(書記)、ヨーロッパ(独)よりFranz Peters・Nick Walker、アジア(日)よ
り浦川・横谷、北米(米)よりDave Burke、Ted Lavine はスキーのけがで欠席。
会合の目的は、LC の国際化に伴い、LC 推進の進め方、とくにfunding agency との関係・予算
の算定方法・予算の執行手順などについての各国の違いを認識し、合意事項をまとめること。
まず、各領域から、コスト評価およびR&D の予定について報告があった。
- 日本
- 横谷が、日本のコスト表(Roadmap report 以後の多少の変更をいれたもの)の作成基
準、および想定している予算スケジュールについて報告。総額4950 億円、supervisor
としてのstaff は165FTE×6 年。人件費9.16MYen/人年。‘Vender’s contingency’ は
implicit に含まれているが、‘project contingency’ は含まれていない、と理解された。
- 浦川がGLC の総額213 億円余のAdvanced Stage R&Dについて説明。111FTE×3 年。
- ドイツ。Franz Peters がコスト・スケジュールについて報告。
- コスト(総額3134MEur)はstaff の人件費を含まない。人件費55kEur/人年.
- 建設に8 年、はじめの4 年はcivil engineering のみ、後の4 年でinstallation。
- Collision までその後1 年。(DR の運転は建設終了を待つ必要がある)
- 今後153MEur のR&D が必要であるが、関連施設TTF およびXFEL の建設がLC 用
のR&D になるので、LC proper のR&D 費用としては20MEur で十分。
- XFEL は入札までに総額の20%のR&D 費用が必要。LC は1992 年から2009 年までの
R&D は総建設費の10%。
- 2011 年national approval とすると2020 年実験開始になってしまうので、それ以前の
プロセスを加速する必要がある。
- 米国
- 2015 年commissioning とすると、2009 年にはground breaking をする必要がある。
- 2005-2008 の間に777M$のR&D(+ 1000 人年)が必要、この半分以上が2008 年に集
中。添付文書参照。
| 2005-2007 | 2008 | sum |
internationally sharable | 117 | 157 | 275 |
sum | 366 | 411 | 777 |
Site selection が2007 末に終るとして、それ以前に366M$が必要で、その1/3 はsite
specific、つまりサイト候補地のそれぞれが117M$を支出することになる(1 箇所以外
は無駄になる)。(これはサイト調査を行って施設の図面を描くための費用で、日独か
らは数M$ですむはずとの意見あり。)
- このR&D は2GeV linac を含む。
- 777M$は巨額なので、実質的にはR&D と本計画の2 度の予算承認段階が必要である。
- 人件費は11k$/人年。
R&Dコストに関して、日(213 億円)独(153MEur)と米(777M$)の間に大きな開きがあるが、
これはつぎのように理解された。米国の予算執行のありかたのため、予算承認からground breaking
の間に2 年近い期間が必要であり、2008 年の分は日独のやりかたでは本予算に入るべきものであ
る。2005-2007 のコストはそれでも366M$あるが、これは2GeV のせいである。国際化した場合、
日独案のような敏速な動きはとれず、米国のようなスケジュールになるのではないかという議論
があった。
コスト評価に関して今後従うべきルール
- コスト評価は、購入品と人件費(人年でなく人時間)に分離。
- 人件費は、scientist/engineer, technician, administration に分類する。
- 管理・運営などのサポートコストは人時間の形でいれる。
- Escalation はいれずに、何年の通貨と明記する。
- 各国間の手続き事情の違いを考慮して、スケジュールと組にしてコスト表を作成する。
- 参加国の支出する額のうちのいくらかをCentral Team Dictorate の運営費および予定外の
コストのための費用とする。
- 各サブシステムの建設に関するescalation・contingency などは担当国の習慣を考慮する。(全
資金をプールして加速器全体を作るのではなく、各参加国が各サブシステムを担当する形を
想定している。)
プロジェクト開始のmilestones
- 2004 Technology selection. Multi-lab MoU for GDO.
- 2005 International proposal 完成(これまでの研究で書ける範囲のかなり詳細なCDR)、サイト
条件、コスト・スケジュールの初案
- 2006 Central management のもとでのDetailed engineering design 開始
- 2007 コスト・スケジュール付のDetailed engineering design 完了
- 2008 サイト決定、各領域・国の役割分担の決定
- 2009 Ground breaking
結論
- サイト決定はcritical milestone、早いほどよい。
- 2015 年までに完了するには、2008 年までにプロジェクト開始、2009 年までにon-site construction
開始。全候補地の調査は遅くとも2007 年には開始。
- 2005-2007 年のR&D に150MEur+1M 人時間が必要。その外に候補地の調査。
追記
本subgroup はさらにemail で討議の後、1月に最終的文面を作る。今後の顔合せは必要ない見
込み。
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