物理・測定器専門委員会報告
岡田安弘、宮本彰也
1. 物理検討
- (ア) 第3回全体会議11月28日開催.
- (イ) トップサブグループミーティング、12月に2回開催
- (ウ) ACFA Workshop でHiggs, New Physics, γγサブグループは日本での活動状況を報告した。
2. 測定器開発
- (ア) VTX
- 電子ビームによる放射線耐性テストの結果:150MeV 電子によるCTI の増加はSr ソース
の場合に比べて従来の見積もりの20~30%;CTI はFat Zero Charge 注入で改善できる;
150MeV 電子ではホットピクセルが生成される、など。論文準備中。
- CCD の電荷収集における荷電分散の効果:レーザー光を使った測定継続中
- 障子型の薄い素子の作成準備を開始した。
- (イ) Central Tracker
- Jet Chamber 関係の未投稿論文(3編)の準備
- 小型Micro Pattern Gas Detector Test Bench を発注し国産Gas Electron Multiplier
性能評価の準備を始める
- (ウ) Calorimeter
- 12月8、9日にグループミーティング@神戸大
- T517@KEK とDESY Beam test は早期論文化めざし解析中
- 3月にKEK でビームテスト(タイル電磁CAL/ストリップ電磁CAL と光検出器のテスト)
- 来年度の研究は光検出器R&D とシミュレーション研究を進める予定。
- (エ)FFIR
- FEATHER 加速器のATF 報告参照のこと(ISG11 でも現状報告を行った。)
- Support tube R&D - taper およぶflat フランジでの1/10 プロトタイプ振動試験が一通り
終わり、その結果はANSYS による解析結果と良い一致をしている。また、FF-Q 相当のダミ
ーロードの影響を測定している。今後、中央部の『薄い』チューブ部分の厚さの最適化を
はかる予定。
- その他- linac 中での残留ガスのエミッタンスなどに与える影響、crossing angle,
collimator でのwakefield, beam dump などからのbackground 等の検討を行っている。
また、L*>4m の最終収束システムの設計も行っている。
- Test FFIR Facility について。添付資料1参照。
- (オ) Soft
- 12月24日月例会議
- (カ) 日米協力事業への申請準備
提案概略は以下のとおり。訪米中の山本(東北)、杉本、松田(KEK),竹下(信州)が帰国後
確定し申請書を提出する予定。
- 表題:「電子・陽電子リニア−コライダーの為の測定器開発」
- 期間:平成16年度〜18年度
- 内容:@ピクセルバーテックス測定器の薄型化、耐放射線性能の向上と、大面積高速素子の
試作、読み出しエレキの開発A大面積MPGD を用いたTPC の開発、高密度・低電力・低質量・
読み出しシステムの開発、BParticle Flow Algorithm によるジェットエネルギー再構成法とそ
れに適したカロリーメータ構造の研究と、デジタルハドロンカロリーメーターのための読み出
しシステムの開発(Resistive Plate Chamber やMega Tile システム)
- 参加:国内約30人、10機関強、アメリカ約30人10機関弱
- 予算:約5千万円/1年目、約7千万円/2年目、約7千万円/3年目
3. その他
- (ア) ACFA LC P&D workshop @ Mumbai, India (12月15日〜17日)
- 参加者:日本20人、韓国7人、台湾2人、ヨーロッパ5人、USA4人、
インド45人
- プログラム:http://www.tifr.res.in/~acfa6/program.html
1日目:Plenary 講演、LC 物理のReview、ILCSC/ALCSC、WW-Study Group、欧米
のLC Activity, Tesla/NLC/GLC およびLC以外のHEPについて
2日目:測定器、物理に分けてのParallel session (Discussion 含む)
3日目:Summary of Parallel session (Discussion 含む)
- 話されたこと/決まったこと
- 将来の測定器Collaboration を念頭にして、ACFA 地区でのLC Physics のUser
Community の育成が必要であり、そのために今後もACFA Physics & Detector
Workshop も継続していく。また理論家グループの中では、国毎のWorkshop など
を利用して相互交流を増やしていこうということが話された。
- サブグループを実情に合わせて再編することを考える。
- 次回は、2004年晩秋台湾にて。ITRP のRecommendation が出た場合にはアジ
ア地区の対応を検討するために別途KEK にてWork Meeting を行うことも検討する。
参考情報:4月LCWS2004@Paris 、7月ALC PG Workshop、9月ECFA Workshop、
2005 年春または秋LCWS2005@北米(LCWS2004 で確定)
- インドはLHC の建設が峠を越しつつあり、LC への関与を高めたいと考えている。
R&D を進めやすくするために日印協定などでLC などを項目として取り上げるよう
に働きかけて欲しいと希望していた。また、測定器開発の重要性に鑑み、「Linear
Collider Detector R&D Report」の改訂版とかACFA 独自のレポート/提言の作成等
を検討して欲しいという意見があった。
- (イ) Tri-regional phone meeting on vertex detectors (12月14日、5時間半)
- 会議のホストはインドTIFR。始めてKEK とインドTIFR をTV 会議システムで繋ぐ
- 米(2)、亜(2)、欧(5)の講演(CCD3、CMOS 2、他の構造3、Sim 1)
プログラムはhttp://www.tifr.res.in/~acfa6/telconf3.html
- (ウ) Tri-regional phone meeting on tracking detectors (1月9日、5時間半)
- 会議のホストは米SLAC
- 講演:米(5)、亜(1)、欧(3)(ガス2、Silicon 3、Muon 2、Sim1、その他1)
プログラムは
http://scipp.ucsc.edu/~schumm/lctrack/national_meetings/slac/slac_ww_agenda.html
- 今後Tri-regional Phone meeting はRegional Meeting のプログラムの中に組み込まれ
る(World Wide Study Group での合意)
- (エ) LCWS 2004 @ Paris、4 月19−23日
- Plenary speaker とParallel session convener の選出が進められている。
- ホームページ:http://polywww.in2p3.fr/actualites/congres/lcws2004/
Registration ページは既にオープンしている模様。1月9日(PDT)にOrganizer ミー
ティングがあるのでアナウンスされると思われる