11月14日 黒川 眞一

 

ACFA Meeting 報告

 

 10月27日および28日の2日間、台湾の新竹の国立放射光センター(NSRRC)にて第8回のACFA Meetingが開催された。日本からは、駒宮、川端、陳の各氏および黒川が出席した。また、日本以外の参加国は、韓国、中国、台湾、タイ、インドであり、残念ながらオーストラリアからの参加者はなかった。

 

 ACFAにおけるリニアコライダーに関する主な議論は以下の通り。

 

1        駒宮氏が、この1年間のLCに関するR&Dの進行状況とLCをめぐる情勢および今後のスケジュールについて報告した。

2        ALCSC議長の韓国のNamkung氏が以下の報告および提案を行った。
(1)ALCSCは、9月29日までにに、Wise Persons' Committeeのアジア地域からの候補者の人選を行い、ILCSCに報告した。ただし、11月19日にパリで開かれるILCSCにおいてオーソライズされるまでは、名前を公表できない。
(2)12月16日と17日にWashington D.C.にて開かれる会合において、イータ計画のサイトが最終的に決定される予定である。日本がホストとなることが決まったときには、総予算の40%にあたる2000億円を出費することになる。例えイータのサイトが日本に決定されても、アジアの高エネルギー物理学ソサイアティは、日本がLCのホスト国となることを断念する必要はないことを強調したい。
(3)ACFAとして、KEKがGDOのホストとなることをリコメンドしたい。なお、この提案は全会一致で承認された。

 

3        韓国のPOSTECH-PAL所長のBaik氏が、APAC04を韓国の慶州にて2004年3月22日-24日に開催するむねの報告を行った。

 

4        黒川が、学術振興会のプログラムとして進行中の日中拠点大学共同研究(KEKと高能物理研究所が拠点大学)を韓国、タイ、インドを含む多国間共同研究に発展させるべく努力中であるむね報告した。

 

5        黒川が、来年度後半に、「リニアコライダーの加速器と物理」をテーマとする学術振興会アジア学術セミナーを葉山にて開催する申請を学術振興会に行ったむねを報告した。

 

6        次回ACFAは、2004年11月頃にカルカッタ開催される予定であるINPaC(Indian Particle Accelerator Conference)の際に行うことを決定した。また、2004年3月のAPAC04の機会にmini-ACFAを開き、特にLCについて議論することを試みることとした。

 

付記

 

11月20日にパリで開かれるOECD GSFには、ALCSC議長のNamkung氏が出席する予定である。

 

以上