2、力の大統一を求めて
不確定性原理と真空偏極
不確定性原理によれば、非常に短い時間の間ではエネルギーの不定性がいくらでも大きくなる。
もし、十分時間が短くて
ならば、力の粒子は他の粒子・反粒子対に化けることが出来る。
エネルギーを上げていくと、より短い時間の間に起こること、より短い距離で起こることが見えてくる。
結合定数とエネルギー(電磁気力の場合)
力の粒子は、瞬間的に粒子・反粒子対に化ける。すると、力の伝達をすべき力の粒子が減り、力が弱くなる。
電子から投げられた光子は、真空偏極によって瞬間的に電子・陽電子対に化ける。光子が飛ぶ距離が長いほど、化ける確率は高い。従って光子のお手玉の数は、電子を見る距離、つまりエネルギーによる。
結合定数とエネルギー(強い相互作用の場合)
強い相互作用の場合も、真空偏極のクォーク・反クォーク対は、お手玉のグルーオンを減らし、遠距離で結合定数(カラー荷)を小さくする。しかし、強い相互作用の力の媒介粒子(グルーオン)はそれ自身カラー荷を持っている。(電磁気力の力の媒介粒子である光子は電荷を持っていない。)従ってグルーオンはグルーオンをお手玉できる。
真空偏極のクォーク・反クォーク対がお手玉のグルーオンを減らす効果より、お手玉のグルーオンがさらにお手玉のグルーオンを産みだす効果の方が大きい。従って、遠距離(つまり低エネルギー)ほど力の粒子が増え力が強くなる。ついには無限に力が強くなる(閉じ込め)。
力の大統一:起源は一つ?
超対称性を仮定し、最新の測定値から宇宙初期の超高エネルギー状態の時の結合定数を推定すると、
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webmaster@www-jlc.kek.jp Feb 01, 1995