2014, 10/31のLXeTPC (TXePET) 打ち合わせのメモ原稿

日時:10月31日、 金曜日、午後1時30分より
場所:3号館2階会議室
出席者:濱西(横浜国大)、笠見、田内(KEK)

以下、メモ(敬称略)です。ここで、Q(質問)、A(答え)、C(コメント)です。

XEMIS2シミュレーション進捗状況、濱西

ファイル:pdf
前回に報告した銅リングのPatternに、幅2mm, 厚さ1mm, 間隔10mmのPatter-4を追加してsimulationを行った。また、中央カソードの光子透過率(Aperture Ratio, AR)は、100%の場合と、XEMIS2設計(アルミ板, 厚さ0.5mm)の0%の二つの場合のsimulationを行った。4x2=8の場合のそれぞれについて検出された光電子総数とエネルギー分解能(分布をガウスフィットしたときのσ)をθ=60°で計算した。光電子数ではPattern1からPattern4へ期待通り増加する結果が得られたが、エネルギー分解能は統計的振る舞い(∝ 1/√N)とは違った結果が得られた。

解析向上とデバックし易さのためにプログラムの整理を行っている。そのデータ解析結果として、エネルギー分解能、光電子数、uとvの分布の広がり(σ)とDとの相関を出力する。その解析の流れを10ページに示した。また、プログラム中の式や変数のチェックを行い、できるだけROOTの関数を使用するように修正している。

C : 解析結果を検討するとき、例えば、銅リングの幅、間隔に対する依存性をそれぞれ見やすくプロットすることも必要である。
C : Dの深さ依存性が異なったθで同じがどうかなどのチェックも必要である。つまり、散乱角度θに依らずにDがどれくらい深さと比例関係にあるのかを示すこと。

PMTシグナル用のCf=470pF,Rf=0.2MΩ-pre-ampの試験とSPICE計算、田内

詳細説明:電子ログのAPD-67:試験結果 , APD-68 :SPICE計算
これまで使用していた0.1pFに対して1/4700のcharge-gainの470pFにしたドーターカードを使用しテストパルスとPMTシグナルの出力を観測した。PMTシグナルを結線しない時のテストパルスのpre-amp出力パルスのdecay timeはRf=0.2MΩで97usecの期待値と一致した。また、その波高値は期待値の約60%(2mV / 3.2mV)であった。PMTシグナルを結線したとき、波高値は変わらないがdecay timeは半分の50usecになった。(0.1pFの場合と同じ)1.4気圧のXeガス中の241Amのシンチレーション光の出力パルスを見ると、decay timeは7.5usで、preamp出力の最初にundershootが観測された。このときのPMTのHV値は+850Vで、50Ωターミネーションなしで入力した。

A250ではなくオペアンプOPA2211を使用したPreamp回路のSPICE計算をCf=470pF, Rf=0.2MΩで行った。0.1pFや1pFの設計通りの回路では発振してしまうので、JFETのドレイン電流制御の抵抗値R19を1kΩ(設計値)から100Ωまで変えて計算してみた。この抵抗値を小さくすると発振の振幅は小さくなりR19=150Ωで発振がなくなった。R19=100Ωにすると、再び発振した。この状態で、テストパルスとPMTシグナルを入力すると、preamp出力に試験結果で見られたundershootを再現していた。

現在、液体キセノン中の241Amのシンチレーション光をCf=470pF,Rf=0.2MΩでKspect(MCA)でデータ収集している。

その他、笠見

部品が手に入ったので予冷器の銅製のコンタクト増強(冷却能力向上)を行いたい。

今朝から液化を開始しお昼ころにガラス容器に溜まった。午後4時に液化を止めキセノンを回収する。

C : 回収後、ガラス容器を再びXeガスで満たしてほしい。特に、PMTシグナルの2成分を調査したい。

次回、11/7(金)午後1時30分, 1号館談話室2の予定。
以上。