2014, 8/29のLXeTPC (TXePET) 打ち合わせのメモ原稿

日時:8月29日、 金曜日、午前9時、午後5時より
場所:remote
出席者:濱西(横浜国大)、田内(KEK)

以下、メモ(敬称略)です。ここで、Q(質問)、A(答え)、C(コメント)です。

XEMIS2シミュレーション進捗状況、濱西

秋の学会講演では、XEMIS2でのPMTシステムの役割とそのシミュレーションによる評価結果を発表する。主な役割は以下のようである。
  1. 陽電子消滅から生成される対向する2γ事象の識別
  2. 10nsの精度での反応時刻(100MBq程度の陽電子源での測定可能性)
  3. その時間内での3次元位置( <1cm3 )とエネルギーの情報提供
ここで、fiducial volume (r=7~19cm,Z=-12~12cm,52us/TPCドリフト) 内での一様な性能、PMTの分割依存性の有無なども調べる。より精度のよい3次元位置情報(0.5mm in X,Y,Z)はTPCの電荷シグナルで得ることができる。また、TPCによるエネルギー分解能はσ=5% (511KeV γ線, TPCドリフト電場=1kV/cm)である。

サマーチャレンジが今週の水曜日(8/27)に終了した。 その間に、 GATEにより、対向する2個の511KeVγ線を中心からθ=70°, Φ=0で、20kBq, 0.5sec生成し、PMTでの光電子数の分布をプロットした。イベント数は約10,000個でシミュレーション時間は2~3時間であった(KEK-CC)。ここで、発生場所は中心の直径1cmの球内である。また、γ線の液体キセノン中での反応は光電効果のみに設定した。PMTシステムの座標であるu,vそれぞれで二つのピークを持つ分布が得られた。それぞれの分布をガウス分布+バックグランド分布でフィットしガウス分布のピーク値とσを求めた。

これらのσと1γ線反応での光電子総数からu,v座標での位置分解能が評価できる。エネルギー分布についても同様である。本日の午後5時までに、角度θを変えてシミュレーションを行い、角度依存性を見ることとした。

本日午後5時に再meetingを行った。

生成するイベント数を減らしてθで数点のシミュレーションを行うことができた。u,v位置とエネルギー(光電子総数/γ)の分解能をθの関数としてもとめ、検出器としてのfiducial volumeの決定、そして、PMTそれぞれの光電子数の分散から反応位置の深さDを求めその分布も調べることとなった。D分布は反応断面積にしたがった指数関数のようになると期待される。先ず、位置(u,v)とエネルギー、それぞれの平均値と分解能の角度依存性を求め、D分布の角度依存性も調べてみることとなった。

現状では、GATEでの反応位置等の情報を保存できないが(この保存方向について問い合わせ中)、重心法による位置の再構成はできる。したがって、陽電子源として直径5cm,長さ15cmのファントムにFDG(18F, 20KBq)を一様に満たし、シミュレーションを行い、再構成されたu,vそしてDの3次元位置とエネルギー分布を求めることができる。

次回、9/12(金)午前9時, 3号館5階会議室の予定。
以上。