以下、メモ(敬称略)です。ここで、Q(質問)、A(答え)、C(コメント)です。
PMT試験では光源として黄色LEDを用い、常温と液体キセノン温度でのGAIN、-103.2〜99.9℃での依存性等をR7600 (1”), R10551(2”)の複数(1” x 8, 2”x 2)で測定した。後者のマルチアノード上での非一様性も測定した。特に、単光子の検出が識別できることを考慮した。光源の繰り返し周波数の50Hz〜1MHzでの依存性がほとんどないことを測定した。温度依存性も上記の範囲内でほとんどないことを測定した。
GATEによるXEMIS2のシミュレーションでは、二つのPMT配列、つまり、1”PMTで8 x 32、2”PMTで 4x 20 の構造によるシンチレーション検出効率等を調べた。44Scを陽電子源として使用し、1.147MeVのγ線を伴った3γ検出のシミュレーションを行った。このとき、TPCのドリフト電場(2kV/cm)によるシンチレーション光量の減少(30%)とPMTの量子効率(30%)を仮定した。また、(3個の)γ線の発生から液体キセノンとの反応・シンチレーション発生そしてPMTでの検出までの時間情報も記録した。1”と2”PMTで、シンチレーション光の発生から検出までの時間で有意義な差が計算されたが、これは等しくなるものでデバッグ中である。PMTによる事象の検出効率そしてその中での3γ事象の割合を光量の閾値と上限値の関数として計算した。2” PMT使用の方が1”PMTのものより性能が優れていることがわかった。次の課題はトリガーの閾値の決定、『光源』の再構成である。
この3ヶ月間のインターンシップ研究で貴重な経験と多くのことを学んだ。
現在、A250を使用したプレアンプとOrtec-575(シェイピングアンプ)の性能評価を行っている。今後の予定は常温試験を2月中に行い、液体キセノン中での試験を3月に行う。後者ではガラスデュワーのchamber(EDIT2013やサマーチャレンジで使用)を用いる。また、キセノンのシンチレーション光の検出には窓のないAPDを使用する。
LTspiceを用いて、ASICチップのTPCFEのシミュレーションを行っている。目的は使用中のもので観測されている不安定性の再現とその対策を検討することである。不安定性は、テストパルス時に複数(8以上で顕著)の出力を50Ωでターミネーションすると現れる。 現在、JAXAの池田さん、田中真伸さん、房安さんの協力を得て、シグナル生成を行えるようになった。 出力のロード数の依存性等を大まかに『再現』しているが、詳細な調査はこれからである。
次回の定例会議は2/5(水)13:30- , 1号館談話室1。
以上。