2011, 7/7のLXeTPC (TXePET) 打ち合わせのメモ原稿
日時:7月7日、木曜日、午前10時30分より
場所:開発棟実験室
出席者:高木(横浜国大)、三原、笠見、田内(KEK)
以下、メモ(敬称略)です。ここで、Q(質問)、A(答え)、C(コメント)です。
TEG-Tr 低温試験状況、高木
今回は、冷凍機ヘッドプレートと素子をのせたPCボードとの熱接触として使用していたαゲルを特注品の銅板に交換して冷却試験を行っている。また、白金抵抗の温度センサーはTEG-Tr素子の近く金メッキの上に設置した。その温度を素子のものとした。
シグナル用のケーブルをフィードスルーに接続しない時、素子を-110℃まで冷却できた。ケーブルを接続したとき-104℃まで到達し、まだ、下がり続けている。このまま、冷却を続けて、-110℃に到達したなら、TEG-Trのデータを取得する。
ASICチップ用のテストボードは先週金曜日に業者に発注した。
- Q : 素子と冷凍機ヘッドプレートとの接触についてもう少し詳しく説明してほしい。
- A : 冷凍機ヘッドプレートと銅板の間にはグリースでさらに熱接触をよくするようにした。シグナル用のケーブルはPCボード上のコネクターで接続されている。
- Q : ASICチップの入荷はいつか?
- A : 実装されたものが8月上旬に入荷する予定である。それから、冷却試験を行う。これと平行して、8月1~5日、9月初旬にASIC関連の講習会があり参加する予定である。ASIC試験とともに、その改良なども検討したい。
この打ち合せの後、『TEG Trは無事-110℃まで冷却する事ができ、放射線を当てていないTrの全てのデータを取得し終えた』との報告があった。
実験進捗状況、笠見、田内
1日に一度冷凍管(コールド)ヘッドを暖めて冷凍能力を回復させながら、純化・循環を行っている。PMT1(up)の光量によると、7月5日の午後2時と3時の間でPMT1の光量が突然下がっていた。そのとき、コールドヘッドを暖めていた。
Runlog 232に、6/29から7/4までのシンチレーション光のPSD分布の変化を示した。Nantesグループが一年前に示したα線とγ線の二つのピークの内、γ線のものが顕著になっているようだ。また、PMT1とPMT2の波形が少し違うように見えるが、これはPMTの型番が違っているためと思われる。
PADは全chがOKである(Runlog 233)。 アノードから1cmのα線ソースからの電荷は検出されているようだが、S/Nが小さく、まだ、純度がよくなっていることを見ることは困難である。
- Q : 液体キセノンの純化がモニターできないか。
- A : 光の波形のPSDにγ線のピークがだんだん顕著になっているのはその現れかもしれない。また、2009年5〜7月の1cmドリフトのTPCの場合、電荷シグナルの大きさが2倍になるのに約40日ほどかかっていた。現在、一日に1回ほど100eventsのデータを収集している(Adaqmod)。このデータを詳しく見ると、純化の状況がわかるかもしれない。
熱交換器の真空断熱化、次期TPCプロトタイプ用のchamber設計(概算を含む)は検討中である。
- C 三原:別予算で熱交換器の真空断熱化を準備している。この熱交換器はchamberに直付けされる。現在、すべての部品が納入された。この結果を反映して進めるのがよい。
その他
次回の定例会議は、7/14(木曜日)の午前10時30分からの予定です。
以上。