1)キセノングループ    1_前回の最後の推測(電離信号の発現が液面と電極の位置関係による)は、結 局原因であるとは特定できなかった。相図で臨界から充分離れたところで信号が 見えていると言う推測もされているがメカニズムは不明。 2_さらに16中10chのPADのの前置増幅用FETが死んだため、困難がました と思える。FET破壊の原因は気液二相状態で高圧をかけた事による放電が疑われ ている。  レビュアからのコメント:開発段階では、軽いショックに持ちこたえられる程 度の保護回路を考慮するのはどうか。抵抗とダイオードの組み合わせると、確実 に分解能は劣化するが、現状ではFETプリアンプ本来の性能には達していないと もおもわれ、保護回路の悪影響は大きくない。むしろ外来ノイズの問題が深刻。 エレキについても常温でじっくりとテスト・検討を加えるべきであると考えられ る。その際低温システムの制御系も合わせて試験する必要があるようだ。  また、FETの破壊理由について、一度たくさんのFETの低温テストをしてみるの が有効である。Idsの最適化のために低温での電気特性の確認テストをするので あれば、少しより低温で壊れないことを確かめることも意味がある。 3_純度が充分上がらないことが、すっきりとした動作条件を見つけられない遠 因なのかも知れない。 レビュアからのコメント:どのような原因で純度が上がらないのかつかむ必要が ある。 なるべく有機物を減らすのがいいはずで、セラミックやテフロン基板による電極 の採用などは不可能か? 4_低温システムにおいて動作中の擾乱が大きい事情が把握しきれなかった。 事実上、低温担当者と多忙なリーダーの2名でこの開発研究を推進していくこと は極めて困難である。開発チームを戦略的に増強することが何よりも望まれる。 2)アルゴングループ 1_ 60 kVまでの高圧印加に成功ということは大変なことだと感心した。 高圧のモニター、放電システムの追加などでこれまでよりハードルは低くなるで あろう。 2_ アルゴンの純化システムもうまくいっていると思える。 3_ 2次元読みだしで3次元検出器としてのデモを早期に実現することが望ま れる。2相読み出しのスタディの進展を期待する。 4_ シンチレーションの併用・長波長発光など光関連のテーマも引き続き重要 と思われる。どうするか?