2004-March-02 Minutes of the GLC-CAL meeting 日時:3月2日(火)13:00 - 15:30 参加:KEK、神戸、信州、筑波、新潟(梶野氏海外出張中につき甲南不参加) 議題:ビームテスト 1. D1故障によるスケジュール変更( http://www-jlc.kek.jp/subg/cal/BT2004/T545plan-040302.pdf 参照)  及び出張追加について(藤井)  今朝メールしたように([jlccal:1498])、K0生成ターゲット直下流のD1電磁石から水漏れしている。高放射線 下のため修理には時間がかかり、ビーム再開は順調に行って3月11日、手間取ると3月16日-18日あたりになる。  11日再開の場合には元々の順番通りまず足立氏のテストが走り、ついで我々が走る。我々のセットアップ開始は 17日朝から、ビーム開始は18日夕方からとなる公算大。  運悪く16日以降の再開となった場合についてはまだ解が無い。6日に状況が判明するので、その後であらためて スケジュールのすり合わせを行なう。  18日から我々のビームタイムとなる場合、TEM測定を学会期間中に行ない、KSMX/EBCCDを学会後に行なう ことにより対応する。さらに遅れる場合については全シフトをこなすことを最優先とし、ビームタイムが4月にず れ込むこともやむを得ない。  いずれにせよ3月31日まで測定・作業が続くので、可能な限り3月31日まで追加の出張手続きをして欲しい。 2. NEM準備状況(小野氏)  本日全数納品完了。今週中に線源チェックも完了させる。  本体の組立は殆ど完了しているが、鉛はKEKに着いてから組み込む。  KEKへの輸送日程はこれから検討する。 3a. TEM準備状況(山内氏) http://hep-www.px.tsukuba.ac.jp/~yamauchi/talk/glccal/trape/TEMStatus.pdf 参照  本体のチェックを行なった。当初RIでトライしたが無理だったので、WLSからの緑光を肉眼でチェックした。 その結果1本折れているファイバーを見つけた(X-SL6-Strip1)。幸い影響の小さい所であった。  HV設定を行なった。ADCのダイナミックレンジが7倍になったが、設定は容易ではない。 - 最大波高部で60MIP程度 - 最も線形性の悪いPMTで50pC程度まで - Pixel毎のゲインのばらつきが最大1.8倍  これで最もMIPピークが小さいのは35chあたりになってしまうが何とか解を作った。 3b. DC準備状況(永野氏)  宇宙線によるチェックを行なった。senseに+3kV、fieldに-3kVかけた時の位置分解能は500μmであった。但し中 心の3cm x 3cmのみ使い、ドリフト速度は定数48mm/μs、ガス流は200cc/minである。相関にDESY時の様な曲がり は見えていないが、トラックの傾きが大きすぎて見えていない可能性が高い。ビームで確認するしかない。  sense-HVを変えてefficiencyをチェックした。fieldは-3kVに固定、senseを+2.5kVから+3kVまで変えた。 +2.7kVでほぼプラトーになり、efficiencyは80%以上であった。宇宙線なので悪いが、ビームではこれより 10%程度は良くなるはずである。  fieldのHVを変えてドリフト速度の違いが影響するかをチェックした。-2.5kVと-3kVをテストした。この時ドリフ ト速度自体は、文献によれば46mmと48mm程度の差があるはずだが、結果には殆ど差はない。  さらにディスクリカーブを取った。スレショルドを75mV以上にすると、efficiencyが悪化しだす。  手持ちのガスが尽きたので、測定は休止中である。 4. KSMX準備状況(川越氏、田村氏)  HAPD/HPD読出しについては先日の中村レポートを参照して欲しい。 ( http://ppwww.phys.sci.kobe-u.ac.jp/%7Enakamura/psfiles/ 及び [jlccal:1469] ) - HAPDは順調。Cosmicは見えている。single photonはまだ見えていない。VA/TAのノイズ落としを頑張る。 - HPDはまだ読み出せていない。もし間に合わなければ測定を断念する。 - 今回は片面y-strip(水平に置かれたストリップ)のみ20本を測定する。 - SSMXとの構造統合すり合わせをこれから確認する。 EBCCD( http://ns1.hep.scitec.kobe-u.ac.jp/~ytamura/Presen/JLCPresen3.pdf 及び http://ns1.hep.scitec.kobe-u.ac.jp/~ytamura/CCDtest/N7220/ 参照) - EBCCD(単体)はファイバー5本を結合してLED光を読出している。読み出せているが、-20℃冷却が必要。 - EBCCD-cameraは光入力窓ガラスが厚く光が大きく広がるため、集光レンズをつけて読出そうとしている。  組込冷却装置は働いている。  改訂スケジュール案では3/29,30にEBCCD測定が来ているが、対応可能である。 HAPD測定についても日程が大きくずれたが、これも関係者に連絡する。  取り外したMA-PMTはビームテスト時にKEKに持参する。 5a. SSMX準備状況(伊藤氏) - 前回のDESYテスト時と同一の構成でテストする。これから動作の確認をする。 - 電源もREPIC Lemo型HV電源を使う。 - DESYで壊れた電源は修理から返って来ているが、古いモジュールであるため林栄にテスト用品が揃って おらず、林栄では定格出力テストは出来なかった。我々で確認する。MAPMTとSSMXで2台必要。 - 当初使用していないストリップにSiPMを付けるつもりであったが、別物をアセンブルする。シンチをさらに 神戸から信州に送る。 5b. SiPM(タイルカセット)の対処  3x3のタイルカセットなので合計9個のSiPMが装着されている。  Erikaによれば「SiPMは接着されておらず、ばらして良いがSiPMはテスト後DESYに持ち帰る」とのこと。 Erikaと相談の上解体方を決めて信州に送る。  ハマホト山本氏によれば、先週 "SiPM" の試作1号が出来た。名前はこれから付ける。これは内部テスト専用で 外には出さない。試作2号は6月頃出来る。これは外に出せる。価格目標は1個100円とのこと。パテントについ ては、ロシア国内はMEPHIが持っているが、その他は無いとのこと。 6. DAQ準備状況(山内氏) http://hep-www.px.tsukuba.ac.jp/~yamauchi/talk/glccal/trape/DAQStatus.pdf 参照  新しいBit3とメモリーカードが来たので、DMAでデータを取れる。1MHzクロックを入れてテストしているが、 CIAFBを6台いれて300Hzでデータが取れる。  上位16bitとクリア問題は既にハンダ付けで解決済み。  VME-FADCは情報が無く、全く手つかず。 - 川越氏より神戸で使っているDAQソフトとモジュールの型番を送る。現物は当分送れない。 - 普通の64ch-12bit ADCとして扱って良い。  データ形式は基本的にT517と同じ。  CAMACモジュールの追加は容易。 7. データ保存、データ形式、変換プログラム(神前氏)  Ntuple構造設計のため、各測定器のチャンネル構成を早急に送って欲しい。  データはAsciiで取ったのち、Ntuple, Root両方に変換して保管する。  データフォーマットについてはT517時に若干不都合もあったので、山内氏と打ち合わせをして煮詰めたい。 8. 解析マクロ準備  無し。 9. トリガー系  基本的にT517と同じ。T3のみ若干大きくする。準備分担もT517と同じにしたい。T517時の状況を整理してwebに 載せる。 10. その他  4年生参加手続き進行中。 筑波:中村雄一氏、中村浩二氏。 新潟:伊庭さやか氏、藤垣佳正氏。 神戸:田村勇樹氏。  HAPDテストには神戸M1の朝倉氏(K2K)、KEKの幅氏も参加する。  DAQはπ2コンテナ1階で行なう。2階は立ち入り可なので打ち合わせや休憩に用いる。  スケジュールは3月6日にはっきりするが、いずれの場合でも3月31日まで作業は続く。追加の出張手続きをし て欲しい。 以上 文責 藤井芳昭